戻者!!
「おやつ、食堂にあるよね?」
「分からないわ……この屋敷、無駄に広いからね」
「屋敷自慢ネキ」
「もう! そんなんじゃないわよ! まあ姉さんの実家よりもはるか大きいのは否めないけどさあ。コーヒーの時に同時に食べれば良かったじゃない! また階段地獄よ!!」
「まあまあ、自然治癒力うってほざいてたでしょ? 頑張って直して下さいよ葉隠先生ww」
「もう! なんで葉隠先生なのよ! それにまだ覚えているの!? その話は止めてよ! そんな情報はインフォメーションダンシャリィよ!」
「ごめんごめんww でもそれを決めるのは私自身よ? あんたの葉隠被りで放たれた
『自然治癒力う』
は、私の中でごちそうなのよw絶対に忘れたくない大切な思い出ね?」
「うう……」
「ほら、その顔よwその顔を待っていたのよ」
「どの顔よ……」
「さっきまで自信満々で屋敷の広さのことで粋がっていたおばさんのドヤ顔。それからの今の顔よ」
「粋がってなんかないわよ!」
「いやいや、粋がってたってw
『私の実家よりはるか大きい件についてwwww』
みたいな雰囲気を全身から出してたじゃない」
「言ってないでしょ!? 後どさくさに紛れてタイトル回収しないで」
「全然違うしwwwwwでも、言葉にはしていなくても顔が言っていたわ」
「顔で会話してないわよ!」
「でも顔って意外と正直だからね?」
「なんなのよ、その説教……」
「だから私は覚えておくの。そういう一瞬の表情を」
「表情まで記憶してるの!?」
「もちろん。表情だけじゃないわよ? それに伴い言葉も覚える。それは、どんな状況で、1.どんな顔をして、2.どんな声で、3.どんな勢いで失言したのか? 4。そこまでセットで記憶しておくの。例えばニンジャ・リバイバル・デリートの場合は、
1、初めて忍神の教室に行った際、インフォメーションダンシャリィと言う神言葉をあまりにも制作者の私よりも多用するもんだから自分でオリジナルの言葉を作れってアドバイスをしたら、
2、おどおどと私に申し訳なさそうに
3、控えめな声で
4、これで良いのか? という半信半疑な感じ
で発言していた! みたいにひとまとめで覚えちゃうのねw」
「ひー」
「まとめて覚える方が後々使えるからね。これを記憶のタンス
『キータン』
に大切に保存しておく」
「な、何に使うつもりなのよ!?」
「もちろん、こういう時に」
「こういう時って何よ!」
「相手が有頂天になり油断し切っている時に、満を持して取り出すのよ」
「記憶を武器みたいに言わないで!」
「これは武器よ? 最高峰の」
「マジで?」
「しかも普通の武器より便利なのよ。持ち歩く必要がないし、隠しておけるし、相手の目の前に突然出しても
『なんでそんなこと覚えてるの!?』
って勝手に動揺してくれる」
「嫌な武器ね……」
「でしょう?」
「褒めてないからね?」
「そう、今まさに人生の頂点で最高に輝いていたかもしれない。屋敷の大きさを誇っていた。そんな瞬間を私は見逃さない」
「いや、そこまで誇ってないわ」
「で、その瞬間、過去にしでかした全てを忘れないで取っておいて、しかるべき場所で放つ。すると、最高の表情のドヤ顔からの意気消沈に満ちた顔への変化が見れるわけ」
「性格が悪すぎるわ!」
「味わってみ? 闇月夜……おっと失礼w病みつきよ。だってさ、頂点から最下層に一気にかわるんだからね? 中々見れないわよ?」
「そんなことを楽しみにしないでよ!」
「でも、すごく分かりやすいのよ?」
「何がよ」
「普通の顔が0とするでしょ?」
「え?」
「で、ドヤ顔が100」
「うん……」
「そして意気消沈の顔が-100とするものとするものとする。でね、0から-100はよく見れるのよ。怒られたり、失敗したり、恥ずかしい思いをしたりすれば、人は普通に落ち込むからね。それが
『0-100の法則』
ね?」
「どうせ姉さんが作った法則でしょ?」
「世界中で使われているよ? 土星でもどせいさんが使っている情報もあるよ? でもね、その0-100の法則はもう見飽きたのよ」
「見飽きたって何!?」
「だって0から-100なんて、ただ落ちただけじゃない。日常炒飯時よ」
「日常茶飯時」
「うるせえ。ところが100から-100は違う」
「何が違うのよ……高度過ぎるよ……」
「とんでもない落差がある。これは個人のミスだけではめったに起こせない。100の段階で本人がミスしたところで0までしか下がれない。-100までとなると厳しいんだ。更に100下げないといけないの。これは人為的に記憶とタイミングを見極めて記憶の中で最適なものを使わないと見ることが出来ないの。記憶の中での取捨選択のテクニックも必要なのよ。おわかり?」
「どうしてそんな所に着眼できるのよ!! 教えてよ」
「いいよ? 100から0までは自然に見れる。それはドヤ顔で語っている途中とかに最適ではない記憶を提供する時に起こる。でも、タイミングをほんの少し変えてみる。具体的にはドヤ顔で語り終え陶酔している時に
『5秒間待つ』
そして、最適なものを提供する。すると条件が合えば100から-100に一気に落とすことができる。つまり
『最適の記憶を、余韻に浸り5秒した時』
に、提供すると高確率で
『200下げ』
に至るわけ。で、それを確認できた瞬間こそが、私の中では最高の瞬間なわけ。毎回確実だと面白みもないけど、提供する記憶のセンスとタイミングが合っていても駄目な場合もあるし100パーセントは存在しない。その確率を乗り越えた時しかお目にかかれないから喜びもひとしおなのね?」
「姉さん……顔が悪魔みたいよ?」
「それを実現するには、少しでも多く人のミスみたいな滅多に見れないものを見極め収集する必要がある。それを、その技術と、人のミスは上手いこと噛み合せ-100に姿を変える。そう、私はその材料を
『☆★極上の言葉の宝物★☆』
と呼ぶわ。それは目に見えないけれども大切な物であり、ダンシャリィする必要性がないのね?」
「ミスを宝物って呼ぶなんて……独自の寒天ね」
「そうよ? 寒天は美味しいからね。あんたいいセンスじゃん。あら? 寒天の寒いの文字になぞらえて青ざめてない? ほら、今もこんなにも楽しい表情に変わってきてるよ?」
「楽しくないわよ私は!」
「私は楽しいけど?」
「でしょうね!」
「だから大切に保管しておくの。記憶力は高いし、容量も多いからね。覚えたいと思ったら忘れないもの」
「忘れてよ!」
「忘れたらもったいないじゃない」
「何がもったいないのよ!」
「せっかく相手が自分からプレゼントしてくれたのに」
「プレゼントのつもりで言っていないよ。本気で言っただけのこと!」
「貰ったわよ? 忍法葉隠被りの自然治癒力う、ニンジャ・リバイバル・デリートさんw」
「もう!! ホント覚えてるし……ブル……そんな名前じゃないでしょ! 葉隠先生でもないしニンジャ・リバイバル・デリートでもない! 真田行照代!」
「でもあんたが生み出したワードだよ? ちょっと気に入ってるでしょ?」
「気に入ってないよ!」
「でも実際凄い記憶力だと思わなかった? これを相手に見せつけることが出来れば、
『凄まじい記憶力の方なんだ!』
と格の違いを見せられる。つまり、
『え? そんな昔のことまで覚えているの?』
となる」
「まあ……そうね」
「だから粋がった瞬間を見極め、すかさず過去の発言を今見せた感じで正確に再現する。すると敵は、なんでそこまで覚えてるの!? となる」
「なるでしょうね! ……って敵なの?」
「すると敵は、こう変化していく……アリサ凄い→あっ間違えちゃった! アリサ様じゃないとダメダメ! なんて僕は愚か者なんだ……アリサ様凄い→アリサ様怖い→アリサ様には逆らわないほうがいい→敵だったのにアリサ従者になる。と、心境は変化していくのね」
これがアリサの下僕作成システムだったか……恐ろしい幼女である。
「従者……私もそうかも……この感覚は姉妹関係ではなく実は下僕と飼い主なのかも……」
「うん、そうね。多分そういう関係になってるわ。でも、それくらい
『相手が思い出したくない過去を瞬時に記憶し絶対に覚えている』
っていうスキルは重要なのよ。でも仕組みさえ組んでしまえば簡単なのよ。たったそれだけのことで、相手からすると
『この子には何を言っても覚えられてしまう』
という恐怖が生まれ自然と下僕は増えてしまっていく。思い出して? 今までで、どれだけ下僕が出来たか……ふむ、私直々に思い出してみましょう……そうね……イーグルスノーホテルのエレベータ内で誕生した信者達20名ほど、ケイトちゃん、この人達は1話ね。
で、2話では鎌瀬犬吉、3話では市田さんとネズニ男とニイラ男とドフキュラ君とリキュバスちゃんとオオカニ男とメデューリちゃん。4話では鈴木さん2号、数名の鬼。木林日光一、内藤、川谷、石井、井村、土志田。5話では忍神忍、とあんたを下僕にしている訳ね」
おいおい、私の愛しのケイトさまをいつの間に下僕にしたのだ? 止めて頂きたい! それにネズニには口げんかで負けているだろう。ドフキュラもそんな描写無かったし、市田やリキュバスや鈴木二号も木林製作所のメンバーも違うと思うよ? この機会に相当数の数を水増ししちゃだめだよ?
「姉さん……いえお師匠様……これ程のことが今の状況でもおできになられるのに糖分が足りなくて頭が回らないっておっしゃるのでございますの?」
言葉使いが変になっちゃったあ……
「そうなのよ! さっきから頭がぼーっとしてるの! だからおやつを探してるんでしょうが!」
「だったらもう食べない方がいいわ。これ以上強くなったらもう手に負えない……余計な糖分は入れないほうがいいわね」
「いやよ!」
「でもさ、甘いものを食べて糖分を補給して、頭を回転させて」
「そうそう。そして私をさらに恐ろしい存在に進化する」
「ひええ! 駄目よ……この方に甘いものを与えてはいけない……」
「そう、その表情のいいわあwでもそろそろ本当に疲れたわ。もうその冗談はいいから!」
「本気よ!!」
「でも糖分補給しないと……MPが少なくなるとなんか嫌な気分になるってさっき話したでしょ? こんなに早く忘れちゃうんだ。これだけ広い家ならお菓子くらい転がってるでしょ?」
「広すぎて分からないけど、どこかにあると思うわ」
「じゃあ探そう」
「ええ……」
「ここから食堂までが遠いのよ」
「屋敷自慢ネキ、また出た」
「違うって言ってるでしょうが! 戻って一週間くらいだから完璧に把握していないだけ。それプラス膝が痛くてあまり今は歩きたくないからよ」
「でもさっきから屋敷が広い話しかしてないよ?」
「だって本当に広いんだから仕方ないじゃない!」
「じゃあ迷ったらどうするの?」
「人も多いから誰かが通りがかった時に連れてってもらうのよ」
「今度は人自慢かよ……これも覚えたかんな!」
「ひ……」
「ほら、早く行こう。糖分補給しないと」
「誰のせいで疲れてると思ってるのよ……」
「私?」
「姉さんよ!!」
「嘘……ただの世間話じゃない……じゃあ探そう……あれ?」
ぞろぞろ。
下の階のから足音が聞こえる。それも一人じゃない……大量に食堂に向かっている。アリサは一人その集団に向かい声を掛ける。
「みんな戻ってきた? おーい!」
「ん? さっきの先生か」
「先生って……確かに……この高身長とカリスマ性……そして論理的かつ説得力のあるあの解説……どれを取ってもあの瞬間はこの世に存在するどの先生よりも教師っぽかったけどさw で、何で戻ってきたの?」
「腹が……減った……」
「そんな理由?」
「そういうことにしといてく……」
だが一人の生徒がその言葉を遮る。
「違うよ、こいつは嘘をついてるだけだ。忍者学校の生徒が幽霊程度で怯えている暇なんてないんだ!」
「ああ……」(私の解説で幽霊は居ないと感じたのかしらね?)
「幽霊なんかこわくない!」
「あたしだって!」
「儂だってそうじゃ!」
電車でアリサと向かいに座った激クサくしゃみ社長まで戻ってきている。かなりの高齢。だが、それを言い訳にせず、一人の忍びとして戻ってきたということか……漢であるな……
「俺は幽霊のように気付かれず任務を遂行する忍者になる為にいるんだ! 幽霊なんか超えて見せる」
一時は逃げていた生徒や従業員が全員戻ってくる。一人も欠けることなく全員だ。だがアリサの思惑とは違い、幽霊は存在するけれどもそんなものに忍者は負けないよ? というスタンスのようだ。結局アリサの説得はほぼ無意味だったのかもしれぬ。
「激クサくしゃみ社長さんまで……」(あんなに高齢でも降霊した幽霊と立ち向かうんだ……これが……忍者魂というやつなのかしら。彼らは戻ってきた忍者……戻りし忍者……略すと戻者……もどじゃ? いえ? 戻者だわ。ちょっと私のイメージとは違うけど、戻ってきてくれて良かったわ。みんな、ガンバ戻者! ……なんてね)
アリサよ、そのニックネームは駄目じゃないか? ぬ? これはおかしいぞ? アリサはこの男にくしゃみを浴びせられた記憶はないのではないか? その時電車の停車駅のことをずっと考えていて、対面に座ったことすら覚えていないはずだ。それに彼が社長ということは絶対に知らないはず……まさか私の、
『激クサくしゃみ社長』
という悪口に近い言葉だけ聞こえてしまっていたのでは? 私は先程盗聴器のことを伝えた時完全に無反応だったため、もう永遠に届かないと勘違いしていたが時々通じる? そう考えるしか今の状況を説明出来ぬ……この辺はまだ分からぬ。
「幽霊はいないって言ってるでしょ?」
「今は半信半疑かな? でも授業受ける前は100いると思っていたから、お陰で半減したって言えるよ。だから、一応戦う準備をしてきた」
「もしいるんだとしたらそいつの毒で死んじゃうかもしれないのよ? その準備も通用する確信はないんでしょ? それでもやるの?」
「だけど先生は残っていたんだろ?」
「逃げてた割にはよく覚えてるわね」
「そんなことは当たり前だよ。俺たち忍者は心身ともに観察眼も鍛えている。任務に必要だからね。そんな俺らが何も経験のない君を残し逃げるのは絶対にダメだ」
「逃げてたけどね」
「怖さが勝ってね。でも勇気を振り絞って戻ってきた」
「あと食い気ね」
「そうだね。そっちの方が大きいかもね」
照代がくすりと笑った。
「でもかっこいいよ。普通は小さい頃からずっと教えられてきたトラウマを克服してまで戻れないわ」
「こいつ毒で倒れたんだ」
一人の生徒を指さす。
「え? なに? 突然……」
「はいでござる」
「倒れたのに戻ってきたの? 病院でゆっくりしていなよ」
「みんなも戻っている中、拙者だけそういうわけにはいかぬでござる」
「カッコイイね。でもどういう状況だったの? 毒を受けた本人の話は貴重なので聞きたいわ」
「おすすめメニューを廊下で食べていたでござるよ」
「うん」
「そして食べているうちに意識が遠のいていたでござる」
「庭にいたから? じゃあ室内だったら安心だったってこと?」
「分からないでござる。でも、分かることは、その時霊の気配なんかしなかったってことでござる。食事をした後に気分が悪くなったでござる」
「だよね……でもみんなはこれからどうするつもり?」
「戦うんだよ。逃げた時に毒消しの丸薬を大量に用意してきた。これで毒を受けても瞬時に直せる! そして、寺にも寄って幽霊に有効そうな札とかも買って来た!」
「え? 準備ってそういう物だったんだ。結構本格的じゃない。でも半信半疑って割にはかなり厳重じゃんw」
「そりゃそうさ。これで気の済むまで戦ってみる」
「へえ、で、どうやって見つけるかもわかってるの?」
「そ、それは……毒で倒れた仲間の傍にお札を投げまくる! てい!」
ぽーい。
「それしかないの?」
「私はこの数珠を拳に巻いて、霊の感じるところを片っ端から殴りまくるわ」
「拙者は念力の使い手でござる。毒の幽霊に有効なはずでござる」
「ああ、確かに話を聞いた限り、どく・ゴーストの複合タイプって感じよね。で、あんたはノーマル・エスパーって感じ?」
「そうでござるね」
「でも、もうすぐ小田無双さんも来るし大丈夫だよ」
「そういえばそうね」
「一旦幽霊の届かない場所まで逃げたから落ち着いて考える時間ができて、戻ってこれたんだよ」
「なんにせよ忍者のイメージダウンは無くなったかな」(これも私が幽霊のトリックを論理的に話したからこそ、現実に意識を引き戻せた証拠かもね。でもまだ完全に私の話を信じ切ってはくれてないってことね……まあ気の済むまでやれば気付くでしょ)
「ああ、ありがとう戻してくれて」
ぬ?
「え?」
「君が現実に引き戻してくれたからかな」
「あんた……私の心が読めるの?」
「忍びの術にそう言うのがあるんだよ。心読術。もちろん本当に心の中まで読むなんて出来ない」
「じゃあ?」
「表情や声のトーン、目の向き、仕草を総合して読む。交渉の場でこれができないと優位に立てないからな」
「へえ」(ビビりだとばかり思ってたけど本気を出すと本当に忍者なんだね。一人一人ただのモブだと思ってたのにね)
「ひどいなあ」
「あ、これも読んでた?」
「ま、こんなことで表情を変えるようじゃ忍者失格なんだけどね」
生徒が真剣な顔でアリサを見た。
「俺たちは無双さんが来るまで各々の戦い方で幽霊と戦うよ。もちろん本当に居るかは分からないけどね」
「頑張ってね。私はみんなの分のお菓子を持って来てあげるから少しここで待っていなさい」
「うりゃりゃあああああ」
しかしアリサの話を誰も聞かず見えない何かと戦い始める生徒達。本心で幽霊がいないと思っているのは今この場でアリサだけかもしれない。
でも、それでいいとアリサは思った。
信じる力が人を動かすこともある。論理だけが全てじゃない。そして思う存分戦って疲れれば正気に戻るはずであろう。何せ彼らは戻者なのだから……な!
「まったく……でも腹が減っては戦どころじゃないでしょ? 今おばさんがお菓子を持って来てくれるからそれまで大人しくしてなさいって」(幽霊じゃないって言ってるのにね……まあこの騒ぎで犯人は派手には動けないよね? 多分……でも犯人の目的って何なの? 照男が邪魔って言ってた気がするけど……ならなんで? 生徒まで……いてええ……もう考えるの止めよ……)
「どりゃりゃりゃあああ」
「聞いていないか……ま、行こうか」
「姉さん、私場所分らないよ?」
「じゃあ一緒に探そう」
アリサが厨房を目指す。




