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「あ、起きた?」

その声に右を向くと、運転中の店長がちらりとこちらに視線を向けた。僕は返事の代わりに目をこする。

仕事を終えてその帰り道だった。業務が全て片付いたのが朝の四時半。今はもう五時になりかけている。どうやらうたた寝をしてしまったようだ。

「店長眠くないんですか」

「眠いよ」

「そうは見えないんですが」

普段通りの表情の店長を見て、その言葉がどこまで本当なのか考える。いや、店長も一応は人間なのだから、長時間睡眠をとらなければ眠くなったりもするだろう。

「明日何時に来る?」

「十二時には行きます」

「了解。ちゃんと寝なきゃダメだよ」

僕は「店長こそちゃんと寝てください」という言葉を、結局口から出さなかった。あまりに眠いので、今はただぼーっとしていたかった。

しばらく走ると見慣れた町並みを抜け、毎日見ているあの古ぼけた看板が見えてきた。店長が車を車庫に入れている間、隣で僕は大きなあくびを一つ溢した。




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