表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
85/101

85




「ただいまー」

四十分ほど読書をしていると、目の前の引き戸が開いて店長が現れた。店長か荒木さんかどちらが早いかと考えていたが、どうやら前者だったようだ。

「リッ君おはよう。どれくらい待った?」

「一時間くらいですかね」

腹いせに気持ち多めに答える。すると店長はあっさりこう返した。

「四十分も店番させちゃったか。ごめんごめん」

まぁ、僕が普段出勤する時刻から逆算すれば簡単に見抜ける嘘だったのだが。

「お客さん来てないよね?」

「はい、相変わらず」

僕は本を閉じて立ち上がった。店長が店の裏に移動する間に来客用のソファーへ向かう。僕が再び開いた本を次のページに捲ったところで、コーヒーを持った店長が戻ってきた。

「そういえば今日村田さんに会ったんだけどさー。覚えてる?四月に依頼受けた村田さん」

「覚えてますよ。引きこもりの」

「そうそう。今日駅前でばったり会ったんだけど、何か人生エンジョイしてたよ」

「へー、よかったじゃないですか」

「うん。で、話し込んでたら四十分遅れた。ごめんね」

「怒ってませんよ」

僕が本から顔を上げると、店長はへらっと笑みを浮かべた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ