表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
81/101

81




「落としましたよ」

振り返ると同じ年くらいの女性が立っていた。彼女は微笑みを浮かべて、僕の紺色の手袋を差し出している。どうやらスマホを操作しようと外した右手袋を、左手が落としていたらしい。手袋越しなので持っていないことに気が付かなかった。

「ありがとうございます」

僕が手袋を受け取ると、彼女は上品に微笑んで踵を返した。長い髪が一度マフラーの下をくぐり抜け、背中に垂れている。あの制服は聖華高校のものだが、私立校にはあんなに礼儀正しい生徒が通うのだろうか。

僕は手袋をポケットにしっかりとねじ込み、スマホの画面に視線を落とした。店につくと彼女の顔はもう忘れていた。おそらく次に会っても気付けないだろう。僕も彼女も。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ