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「そういえばリッ君」
唐突に口を開いた店長を、僕は振り返った。
「この間、雅美ちゃんの他にもお見舞いに来たらしいね」
「ああ……はい」
一瞬何の事かと考えてから、僕は曖昧な返事をした。そういえば先日風邪で仕事を休んだ時、荒木さんが来た後にクラスメートの古之河さんがプリントを届けに来たのだった。すっかり忘れていた。
「それがどうかしたんですか?」
僕が手元のファイルに視線を戻すと、今度は店長がノートパソコンからこちらに顔を向けた。
「いや、リッ君に見舞いに来てくれるような友達がいたんだなーって」
「プリントを届けに来ただけですよ」
「雅美ちゃんもそう言ってたけどさ」
店長はしばらく僕の横顔を眺めていたが、再びパソコン画面に視線を向けた。一体店長は何が言いたかったのか。この人の考えていることは、まだたまにわからない時がある。




