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帰り道を一緒に歩いている間ずっと、弟は仏頂面だった。姉が委員会で遅くなるというから、仕方なく僕が共に下校しているのだ。

「おねえちゃんどうして今日はいないの?」

「……委員会の仕事で迎えに行けないって朝言ってたでしょ」

僕が素っ気なく返すと、弟はまた黙り込んだ。僕はランドセルを背負い直した。このやたらに重たい鞄は、子供の肩には少しばかり無慈悲である。

「お兄ちゃん、うみ、あそこのアイス食べたい」

「お金持ってるの?」

弟が指差した駄菓子屋を目の動きだけで確認して、先程と同じくらい素っ気なく返した。弟は右手をランドセルの肩紐に戻して俯いた。

「いつもはおねえちゃんが買ってくれるよ」

「小学生は学校にお金を持って行っちゃダメなんだ」

海の爪先に小石が当たった。石ころは一瞬だけものすごいスピードを出し、あっという間に僕を追い越してそして止まった。僕と海の間に沈黙が流れていた。




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