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界律師と神殺し  作者: 桐ケ谷漣
第二章「王都学院編」
10/20

寮生活とは……

今回特に短いです

「寮の説明はあらかた終わったけど何か質問はあるかな?」


「だ、大丈夫です……」


 寮の中についてレナさんから色んなことを教えてもらった。まずこの寮は九階建てであること、一年生から順に一階から部屋を使うということ、八階と九階は大学校生が住んでてそれより下の階の人は立ち入ってはならないこと、男子寮と女子寮で棟が分かれていること、男子も女子も一部屋二人で過ごしてもらうこと、メンバーは年に一回変わるということ、食事は時間制でおかわり自由ということ、お風呂も時間制で時間を守れなかったら自室のシャワーで我慢してもらうはめになるということ、学院には五階にある連絡通路から通うということ、その他諸々。濁流のような情報量に三人とも頭がパンクしそうだった。


「あと、最後に忠告ね」


 そう言ってレナさんはさっきまでの賑やかな顔から一変して真剣な顔になった。


「ここには当然だけど貴族の眷属も通うことになる。まさにボクもそうだよ。まぁ、ボクは武家貴族だから庶民とあんまり暮らしぶりとか変わらなかったから、階級とか気にしないけど、なかにはねそういうのに人一倍敏感な人も居るんだよ。だからそういう人とはなるべく問題を起こさないようにしてね。罰を受けるのは君たちになることが多いから」


 僕はこの寮の中でも階級社会は出来上がっているのかと少し呆れてしまった。


「説明は以上だよ! レイ君とバル君は…………おっ、同室なんだね! 一階の男子棟一〇八号室だね。アイラちゃんは…………えっ、アイラちゃんも一〇八号室なんだね! 女子棟だけど」


 僕たちはレナさんに見送られながらそれぞれの部屋に向かった。部屋に荷物を置いたらまた正門に戻る。そこで合流することにした。




《レナ視点》

 新入生を見送った。何ともかわいらしい子たちだった。


「あの子たち素直な子だったなぁ、教官のシゴキに耐えられるかなぁ」


 これから待ち受けるであろう洗礼に可哀想という気持ちを馳せながら「まぁ、なんとかなるだろ!」といつも通り楽観的に考えてた。


「それにしてもあの『レイ』って子、似てたなぁ。顔も、髪色も、それに名前も同じ……」


 かつて賊に連れさらわれた弟のことを思い出

した。いや、いつだって忘れたことはない。自分は必死に弟を守ろうとしたがその抵抗むなしく、肋骨を折られその隙に弟は連れ去られた。その後に身代金を要求され、用意して渡したが、弟は帰ってこなかった。未だに探し続けているたった一人の弟。


「もしかしたら、あの子だったりしてね……なんて、何度期待して裏切られてきたことか。いい加減学びなさいよ……ワタシ」


 あり得もしない事を考えながらボクは自室に向けて足を進める。いつか必ず取り戻す、そしてあの子の事件に関わった人間を一人残らず殺してやる。


「いけないいけない、また駄目な顔になってた」


 弟のことを考え出すといつもどんな風に振る舞っていたのか忘れてしまう。


「早く帰って鏡で調整しないと」


 ボクは早足で部屋へと戻った。


「あっおかえりー、新入生の案内おつかれー」


 部屋に戻るとルームメイトのエリナがいた。いつもは周りの目を気にして努めて明るく振る舞っているけどエリナだけは素の自分を認めてくれているし事情を知ってくれているから秘密にしていてくれている。とても大切な友人。


「ありゃ、また駄目な顔になってるね……弟くん関連で何かあった?」


 ボクは鏡で自分の顔を見ながら「そんなに分

かりやすいかな」と思った。


「……ねぇ、エリナ」


「ん? 何かなぁ?」


 鏡で口角をいじってきていつも通りの顔に戻す。声のトーンも完全にもとに戻してエリナの方を向いてこう言った。


「ちょっと、調べてほしいことがあるんだ!」


 殺す、全員殺す。弟が生きていようと生きていまいとあの子を辱め、恐怖に追い込み、ワタシから家族を奪った人間は誰であろうと、何であろうと、どこに居ようと、もう既に死んでるならその子々孫々に至るまでの人間を、愛する家族諸共殺す。私の家族を奪った代償はその未来で支払ってもらう。絶対に殺してやる。

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