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第4話:鳳の力、風の能力(1)

そんな訳でやってきた鳳家。


「あの・・・拓也さん・・」


何故か小声で話しかけるミナモ。


「ん?何だ?」


ミナモの方を向く拓也。


「拓也さんって何人でこの家で住んでらっしゃるんですか」


そう聞いたミナモ。


「俺とじいちゃんとばあちゃんの三人だな」


普通に答える拓也。


「にしては・・・拓也さんの家・・大きすぎませんか。それとも地上世界の家をよく知らない私の勘違いでしょうか」


ミナモがそう言うと


「俺の家系何か凄いって前にじいちゃんが言ってたな」


そう答える拓也。


「そうなんですか・・・」


ただ驚くばかりのミナモ。


「まぁ、遠慮せずに入れよ。お茶ぐらいは俺も出せるしな」


そして、ミナモは拓也の自室に案内された。


「ほら、お茶」


「ありがとうございます」


拓也からコップを受け取りお茶を飲むミナモ。


「ここなら落ち着いて話も出来るだろ」


「はい・・じゃあ私達の住む天界に残っている昔話から・・・それが今のこの世界の始まり」


そしてミナモは話を始めていくのであった。


「今私達がいる地上世界・・・この世界ではあまり残されていない話なんですが・・」


「まぁ、俺も天界や地下世界の存在は今知ったわけだしな」


そう言う拓也。


「でもその昔・・・世界は一つだけだったんです・・この地上世界だけ」


そう告げたミナモ。


「元は一つって・・・昔にも天使とかはいたんだろ?お前の話じゃ」


そう言う拓也。


「はい、昔は例え種族が違ってもみんな仲良くやっていました・・・」


そう話していくミナモ。


「でも・・」


「!?」


わずかだがミナモの声のトーンが変わったのに気付く拓也。


「ある時からその世界で争いが起きるようになってしまったんです」


そう言うミナモ。


「ある時って・・・」


「拓也さんもすでに関わっている・・【能力】と呼ばれる力です」


そう告げたミナモ。


「能力で争いが・・・」


「元々能力というものは私達天使が持っていたものだったんです・・ですが、何らかの要因でその力が外部に伝わってしまい・・・今でいう地上の人たちが能力を持ってしまったんです」


そう説明していくミナモの表情は、話が進む度真剣になっていくのであった。


「その後は・・・"平和"な姿は何処にもありませんでした」


そう言い拓也の目を見たミナモ。


「能力者による地上の争い・・その影響は平和を望んでいた天使達にも及びました」


「天使は戦ったのか?天使って言うくらいだから・・・」


拓也がそう言うと


「確かに天使は普通の人達が持たない不思議な力を持っています・・また、翼で空を飛ぶことも・・・ですが、本来天使達は争いを好まない種族なんです」


そう説明したミナモ。


「当時の天使のリーダーたちは【聖天具】の力を使い能力者達を止めたと言われています・・しかし、止めてもまた新たな能力者が地上を支配しようと動き出す・・・天使達は繰り返されるこの状況に耐えきれず地上を離れる決意をしたんです」


徐々に語られていく過去にあった事実。


そして、そんな話にいつの間にか拓也は聞き入っていたのであった。


「それで天界にか・・」


そう呟く拓也。


「はい・・・」


「じゃあ地下世界ってどういう感じで出来たんだ?」


拓也が尋ねると


「それについては天界に資料がないので・・よくはわからないんです」


そう答えたミナモ。


「そっか・・・」


「私は聖天具を取り戻さないといけません・・そのために地下世界へ・・・」


「能力者達の世界か・・」


そう呟く拓也。


『ふむ、何やらワシがいない間に大変なことになっているようじゃな拓也よ』


「!?」


突然背後から声がして振り返った拓也とミナモ。


「じいちゃん!?」


驚いている拓也。


そこにいたのは拓也の祖父・鳳源十郎だった。


「この方が拓也さんのお爺様ですか」


そう言うミナモ。


「立ち聞きしてしまったが状況は悪いようじゃな」


「私の話を・・・聞いていたのですか?」


「うむ・・」


頷く源十郎。


「天使のこととか能力の話も・・・」


「聞いたときは驚いたが・・その話に偽りはなさそうじゃな・・・そのお嬢さんは純粋そうじゃからな」


そう言う源十郎。


「じいちゃん・・」


「拓也、彼女を助けるつもりじゃな・・・」


源十郎はそう拓也に告げたのだった。


「あぁ・・聖天具には関わってないけど・・・俺の中の"能力"はミナモが探していたものだったしな・・」


「拓也さん・・・でも・・地下の人達は・・・」


「話からすると能力者だらけみたいじゃな」


そう告げる源十郎。


「大丈夫だって、俺だって今はその能力者だしな」


自信を持って言う拓也。


「ふむ・・」


と、静かにそう呟いた源十郎。


「じいちゃん?」


「確かにお前はワシが教えた鳳の剣術がある・・・まぁ、ワシが留守にしている事が多いから半分は我流で学んでいたようじゃが」


源十郎がそう言うと


「だったら心配いらないだろ?じいちゃんの剣術に能力が合わされば」


そう告げた拓也。


「ミナモさんとやら・・能力と武器というのは合わせることが可能なのか?」


そう尋ねた源十郎。


「詳しくはわかりませんけど・・・多分・・」


あやふやながら答えたミナモ。


「拓也よ・・・今のまま地下に乗り込み"本当の能力者"と戦っても勝ち目はない・・これは剣道等の試合ではないのだからな」


「じゃあ・・・どうするんだよ」


「ワシと特訓だ・・最低一つ・・・鳳の剣術と能力を合わせた技を編み出してみろ」


そう拓也に言い放った源十郎であった。

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