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第18話:ヴァンの役目(3)

その頃、ヴァンは辛さに耐えながら能力を使い続けていた。


「そろそろ茶番は終わりにしましょうか」


そう言い生き物のように動く大地に乗ったアースがヴァンの前に姿を現した。


「遅いお出ましだな・・・忙しかったのか?」


そう聞くヴァン。


「あぁ、忙しいよ。何せ私はこの階層の全てを管理しているのだからな」


そう答えるアース。


「で、俺を潰しに来たのか?」


「排除だ。その後組織に連れ帰り全て調べ上げる。しかし愚かな男だ」


アースがそう言うと


「どういう意味だ・・・そりゃ」


「組織に関わりのない能力者などいくらでもいるだろうが、組織に抵抗する能力者は珍しい・・・それ即ち愚かというもの」


そう言うアース。


「んな所で説教なんてする奴じゃねえだろ・降りてきて戦ったらどうだ」


「言われずとも」


アースは大地の蛇を降下させると今は鉄と化した床に降り立った。


「・・・」


そしてそんなアースの様子をじっと伺うヴァン。


「まずは私の大地を汚すその鉄の能力を消してもらおうか・・・大地の弾丸!」


と、大地の蛇から複数の弾丸がヴァンに向けて放たれた。


「ぐわっ・・・」


声を上げるヴァン。


「鉄の能力さえ消えれば再び私は・・・」


「何勝った気でいるんだ・・・大地ヤロー」


直撃を受けたはずのヴァンは、ほとんどダメージを受けていなかった。


「貴様・・・何をした?」


「そういやお前に鉄の能力者の特権を話してなかったな」


ヴァンがそう言うと


「特権だと・・・」


「俺の力は触れたものを鉄に変えるんだけどよ・・・着ている物に関しては俺の意思で鉄化出来るんだよ」


そう説明するヴァン。


「説明ありがとう。なら、そんな薄い鉄の衣服を破る攻撃を行えばいいということだな・・・」


と、大地の蛇は前面に大きな大地の塊を形成していった。


「放てるのはパチンコ玉みたいなのだけじゃねえのかよ」


ヴァンがそう告げると


「組織の能力者・・・あなどるなよ」


そして渾身の一撃を放たせるアース。


「ぐっ・・・」


爆発と共に辺りは土煙が舞った。


「いかに鉄化したとしても衣服による防御は・・・」


「だからよ、お前は勝ちと判断するのは早いって言ってるんだ!」


と、声がした方を向くといつの間にかヴァンは大地の蛇の上にいた。


「何故、そこにいる!!」


大地の蛇を操り振り落とそうとするアース。


「これから何をするか・・・頭の良い組織の能力者ならわかるよな・・・」


そして、ヴァンは大地の蛇に手を当てた。


「貴様!」


と、ヴァンが触れた所から鉄へと変化していた。


「させるかっ!」


アースは鉄化されている辺りより前部分を本体より切り離し、切り離した大地を自分の前に落下させた。


そしてヴァンは、大地の蛇をある程度の所まで鉄化させると鉄化した蛇から飛び降りた。


「さて、ここから持久力勝負だな」


疲労していながらもそう言い放つヴァンなのであった。

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