第16話:地下世界の騒動
「あいつ・・・」
この辺りを行き交っている炎の合間から、次の階層への通路へ飛び込んでいった拓也の姿を見ていたノヴァ。
と、その時自分の後ろのドアが開かれようとしているのに気づいた。
「ちっ・・・」
ドアが開いた瞬間、そこに飛び込み螺旋階段のエリアから流れ込もうとしている炎風に対して能力でバリアを張ったノヴァ。
「ノヴァ様!?」
どうやらドアを開けたのは、組織からここの様子を見に来たらしい下っ端の人間だった。
「不用意に開けやがって・・・まぁ、それはいい・・・お前達!今すぐここから一番近い集落の人間の中から水系の能力者を探して連れてこい!組織に関係あろうがなかろうが問題ない。今は、この事態を止めるのが先決だ!急げ!」
「はっ!!」
ノヴァの指示を受けて、すぐさま行動を開始したその人物達。
(ただでさえ能力を結構使っているんだ・・・早く何とかしてくれないと私のバリアも・・・)
そう思いながらかすかに見える第三階層への扉に視線をやるノヴァ。
(幸いにも第三階層はあの構造になっているし町もない・・・被害は少ないだろうが・・・ここを炎が通過すれば集落にも火の手が回る・・・それは流石に止めないとな)
自身のバリアに力を集中させるノヴァ。
そして、この事態は組織にも別ルートから知らされていた。
「第二階層と第三階層をつなぐ螺旋階段のエリアから大量の炎・・・お前の部下が派手にやってくれたみたいだな、ディオン」
そう告げた少し目つきの悪い男。
「すでに人は向かわせてある。心配は無用だ、ガリュウ」
そう告げるディオン。
「なんなら俺の部下を貸そうか?最高の水使いを」
ガリュウがそう言うと
「これ以上五星を一つの場所に動かすわけにはいかないだろう。万が一のこともある・・・とにかくこの件は私で処理をする・・・お前は他の方に手を回してくれ」
そう告げたディオン。
「ディオンがそう言うのなら・・・そうさせてもらいますよ・・・おそらくは全員第三階層に移動したはずですからね」
何やらモニターを見ながらそう言うガリュウ。
その頃、組織内の一室では・・・。
「探っているわけではないが情報は自然に集まってくるな・・・リュート」
「俺は時が来るまで待つさ。拓也と本気の勝負が出来る時までな」
天井を見ながらそう言うリュート。
「その時は案外近いかもな・・・リュート以外の五星も動き出している・・・お前がライバルと認めた拓也もそう簡単に勝ては・・・」
レイドがそう言うと
「あいつは突破してくるさ。あいつも俺と戦うまでくたばらねぇ奴だろうからな」
笑みを浮かべてそう言うリュート。
そして、螺旋階段エリア内で爆発が起きた頃・・・。
先に第三階層に足を踏み入れていたミナモ達は・・・。




