第15話:風と炎と能力の可能性(2)
「後のことは後で考えればいい。今は、この戦いを乗り切る」
そう考え身体の痛みに耐えながら、刀を構え風を纏わせる拓也。
「能力の相性を知りつつ正面から挑むか・・・どちらにしてもお前は生かして連れていかなければならない・・・あまり余計な抵抗はしないでほしいがな」
そう言うノヴァ。
「来いよ!ノヴァ」
そう言い放つ拓也。
「五星の一人である私をなめるな。この攻撃で終わりだ!」
全力で大量の炎を放ったノヴァ。
「さぁ、こっちも最後の攻撃だ・・・成功してくれよ!!」
そう告げると思い切り風を放つとともに、残しておいた力で風を少しコントロールし回転を加えた。
そして、二人の中央でぶつかり合う炎と風。
だが、二人の考え通り炎は風を吸収してより大きな炎に変化していった。
「この程度のこと、予想できていただろうに・・・これでお前は・・・」
そう告げるノヴァ。
「そうでもないぜ・・・よく見てみろよ」
そう言う拓也。
「何だと・・・」
しっかりと様子を見ていたノヴァ。
しばらくして、自分の放った炎の異常に気づくノヴァ。
「何だ・・・炎が渦を・・・」
驚いているノヴァ。
「俺が放った風に回転を加えて渦を作っていたんだよ。そして、それが・・・」
と、ノヴァはこの螺旋階段のエリアの状況変化に戸惑っていた。
「このエリア全体が暑い・・・それにさっきからあの炎をコントロールしようとしているのに・・・制御が・・・」
そう言うノヴァ。
「俺だってもう制御できないぜ。炎と風が融合し作られた渦は更に回転を増して、このエリアを飲み込んでいく」
いつの間にか渦巻いた炎は大きくなり、このエリア内を炎が飛び交っていた。
「まさかお前これを狙って最後の勝負に私を・・・」
「あぁ、あのまま接近戦で戦われてたら勝ち目がなかったからな・・・もちろん成功する保証はなかったけど・・・とりあえずは何とかなったぜ」
そう言う拓也。
「何とかなっただと・・・私は多少炎に耐性がある。だが、お前はまともに受ければ焼け死ぬぞ。もはや風で防御できる力もないだろう」
そう言うノヴァ。
「それでもこれしか方法がなかったんだ。だけどな・・・まだ、俺の手は残っているぜ・・・それをこれからやってやる」
そう告げると、また刀を構える拓也なのであった。




