第14話:本部能力者の実力(1)
「・・・」
傷を受けながらも攻撃をしてきた拓也達をじっと見ているシルヴァ。
「かすっただけじゃ倒れないよな…さすがに…」
「ミナモ…さん…もう一度炎の弓矢を…」
そう言うモエだが、かなり力を消耗しているのか疲れた表情をしていた。
「これ以上戦い合う必要はない。通れ…それが私の決断だ」
そう告げたシルヴァ。
「おい、シルヴァ。俺達はお前を倒したわけじゃねえぜ」
そう言うヴァン。
「一応私は本部の能力者だ…今は本部との接触はほとんど無いがそれでも今の本部の能力者といい勝負が出来ると思っている。そんな私と戦い本当に私を倒すことが本部以外でいるのだろうか…」
そう言うシルヴァ。
「なんだか難しい話だな…そう言うのはパスだ」
そう告げるヴァン。
「シルヴァ…本当に通っていいのか?」
確認の為に聞く拓也。
「私が認めたのだ…好きに通行して構わない」
と、ここでミナモが
「どうしてですか?私達は…」
そう言った。
「事情は知らないし君達が普通とは違うことはわかっているが…何となくだが君達は本部に害となる存在ではないみたいだから…それが理由だ…さぁ、行け。余計な本部の能力者が来る前にな…」
「そう言うことなら行かせてもらうぜ」
と、一番手でシルヴァの横を通過していったヴァン。
「俺が強くなったら今度は一対一で勝負しようぜ」
そう言い横を通り抜ける拓也。
「走れますか?モエさん」
「うん…大丈夫…」
そして、それに続くミナモとモエ。
(しかし不思議な連中だな…そしてあの中の一人…あれは確実に天界の…)
そんな事を考えていたシルヴァ。
そして、シルヴァの試練的な戦いを乗り越えた拓也達はこの先にある地下第三階層への移動場所を目指して走っていた。
「す、すみません…ヴァン…さん」
小さな声でそう言うモエ。
「昔の事は無しにしてやるぜ。その代わり俺はもっと強くなってすぐにお前のレベルを超えてやるからな」
そう言うヴァン。
「そうだ、ヴァン。お前ずっと一緒にいてくれるのか?」
そう聞いた拓也。
「俺とお前はライバルだからな…第三階層までは付き合ってやるがそこまでだ。次に会うときはお前を簡単に倒せるぐらいまで強くなっているからよ」
「楽しみだな」
走りながらそんな会話をしている拓也とヴァン。
「でも、シルヴァさん…傷は大丈夫でしょうか…そんなに深くないとは思いますが…」
そう言うミナモ。
「あいつはそんなに弱くねぇよ。それにまだ本気を出しているわけじゃなかったしな」
そう告げるヴァン。
だが、そんなシルヴァの元にとある人物がやって来ていた事を拓也達は知らないのであった。




