表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
46/52

第三章 【神の子】3.決断 パート6

突然姿を現した侵入者―その正体とは―

その場にいた誰もが、何が起きたのか理解できずに固まっていた。

吹き飛ばされた扉の向こう――土煙の中から現れた侵入者たちへ、多くの視線が吸い寄せられる。

一瞬遅れて、神殿の衛兵数人が槍を構え、侵入者の前へ躍り出た。


『何者だ‼ ここは聖域だ、直ちに立ち去れ‼』


中央に立つ少女は、立ちはだかる衛兵を冷めた目で一瞥する。

そして――小さく呟いた。


『邪魔。』


少女が手にしたレイピアを、一閃。

次の瞬間――荒れ狂う炎が奔流となって衛兵たちを呑み込んだ。

絶叫。

熱風。

吹き荒れる炎。

焼かれた衛兵たちが崩れ落ち、玉座の間は一瞬で恐怖の坩堝と化す。

悲鳴を上げ逃げ惑う人々。

その混乱の中――ノクスが錫杖を強く打ち鳴らした。

澄んだ音が響いた瞬間、衛兵たちを焼いていた炎が掻き消える。

さらに、焼け爛れていた傷が淡い光に包まれ、みるみる癒えていった。


『私が居ます‼ 誰も死なせません‼』


ノクスは叫ぶと同時に、再び錫杖を地面へ突き立てる。

――直後、侵入者たちの前方に半透明の結界が展開された。

『足止めします‼ その内に避難を‼』


その声に弾かれるように、人々が一斉に動き出す。

混乱の中、フィンは侵入者たちを睨みながら呟いた。

『あれって……魔術だよな……?何なんだ、あいつら……。』


『ああ……しかも、あの鎧には見覚えがある。』


エリシアは険しい表情のまま続ける。


『あの騎士たちは【ルシアス親衛隊】だ。だが、中央の少女は分からん……。』


その時――。

騒ぎを聞きつけたバッカライが、一足飛びに穴から地上へ躍り出た。

だが、侵入者の姿を見た瞬間、その顔色が変わる。


『――ッ‼』


エリシアの隣へ並ぶと、額に汗を滲ませながら低く呟いた。


『あの中央のヤツのマント……【プラニタグマ】だ……。なんでここにいる……。』


『【プラニタグマ】……?何だ、それは。』


エリシアの問いに、バッカライは視線を侵入者から逸らさぬまま答える。


『……死神です。俺も一度しか見たことはありません。【ルシアス親衛隊】の中でも、特に精鋭だけを集めた部隊――』


そこで言葉を切る。

そして、乾いた唇をゆっくり開いた。


『ルシアス王子の切り札です。……ヤツらの通った後には、何も残らない。敵兵も……一般人でさえも。』


『つまり、相当【やばい奴ら】って事か。』


フィンは苦笑混じりに言った後、バッカライを見る。


『……バッカのおっさんがそんな顔するなんてな。』


歴戦の勇士であるバッカライの額には、はっきりと汗が浮かんでいた。

その事実が、敵の異常さを何より雄弁に物語っていた。


『一般人も、だと……?』


エリシアの声音が低くなる。


『では、この場の市民も狙うつもりか……外道どもが‼』


剣を抜き放ち、ノクスの前へ立つ。

同時に、フィンも弓を構え、その隣へ並んだ。


『ノクス‼ お前は私が守る‼お前は市民を守れ‼』


『はい‼』


『俺も居るぜ‼ ノクス‼』


三人は一瞬だけ互いに顔を見合わせ――小さく笑った。

だが次の瞬間には、その目は真っ直ぐ敵へ向けられていた。

鋭く。

迷いなく。

エリシアは正面の敵から視線を外さぬまま、バッカライへ指示を飛ばす。


『バッカ‼ 市民の誘導を‼出口は少ない、玉座裏の通路を使えるようにしてくれ‼』


『了解‼ 誘導が終わり次第戻ります‼』


バッカライは即座に駆け出すと、玉座裏の石畳を勢いよく剥がした。

隠されていた地下通路が姿を現す。


『こっちだ‼ 急げ‼』


3人VSプラニタグマ

果たして3人は生き残る事はできるのか―

パート7に続く。


よかったら評価、感想よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ