79話 神と人間
あかりとアメリアが大変な状況になっていたその頃、ラノールドは………
すっごく心配していた。
そして心配するだけでは飽き足らず、ついには諸国連合に行ったアメリアたちを追いかけるようにして国を開けた。
もちろん、仕事を全て片付けてだ。
ラノールドはあっという間に仕事を済ませると、すぐさま諸国連合本部のある都市までひとっ飛びした。
そしてすぐに、巧妙に隠された結界を発見した。
そもそも、この都市全体が薄い魔力で包まれている。
この魔力は、おそらくあかりには気がつくことができないのだろう。とラノールドは考えた。
そしてそれは見事に的中している。
おそらく、あかりの魔力と限りなく近い。
そして、勇者の魔力とも限りなく近いのだろう。
この地域、特に諸国連合の本部に行くにつれて、ほとんどの人には感知できないほどに広大で巧妙な結界が広がっている。
なんだろう、近づくほどに魔力が乱れていく気がする。
ひとまず、結界の解析を行おうとしたその時、魔力が現れた。
普段は隠し切れないほどに大きくて、繊細で美しい魔力。
それがかすかに感じられたあとすぐにそれは消えてしまった。
場所は、結界の中心部。
すなわち神殿の中。
早速、神殿にいくことにした。
神殿は基本的に見学が最奥以外可能になっていて、神殿と諸国連合の本部が融合しているような形で、どちらかと言うと諸国連合が後付けだ。
見学の範囲は、諸国連合の本部がある中央部。
そして、アメリア様の魔力も中央部にあった。
神殿の中は、思っていたよりも広く、そして不気味だ。
孤児院などもあるようだがどこか歪で、どこかおかしい。
子供達も正直言って薄気味悪い。
子供達を外側に置いて、まるで捨石、もしくは肉壁にするような。
それから、司祭と面会があった。
司祭はこちらを見るなり、
「あなた様は救いが必要なようです」
そう言うと突然魔法を起動しようとしてくる。
魔力という魔力を乱そうとするような魔法だ。
だが、この程度であれば。
魔法を魔力でねじ伏せると、そいつはかなり驚いていたようだ。
それだけじゃない。
ここに、あかりの魔力が残っている。
アメリア様の魔力は見当たらないが、どうやらここで間違いないようだ。
真下の床に向けて魔力を圧縮し放つと、案外あっさりと床は壊れた。
床下には、片腕を切られたあかりと、剣に血をつけたアメリアがいた。
アメリアは、まるで物になったかのように、自分の意思がないかのようにして、
「どうなさいますか?創造神様」
それだけだった。
初めての外交の途中で失踪した自分を探しにきた人に対してかけた言葉は、それだけだった。
その代わりに、アメリアの奥にいた奴が話し始めた。
「いらっしゃい。アメリアの大切な人。そして、今日は君たちにに伝えなければならない。アメリアは、この世界の管理者になる。だから、君たちとはバイバイだ」
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