80話 傲慢な王
アメリアはその頃、全く違う場所に意識を飛ばしていた。
「目を覚ましたかい?」
見ると、そこには私と同じ色彩の人が。
咄嗟に思い出したのは、あの剣を使った時のことだ。
そして、彼は私が理解するまもなく話し始める。
その話はあまりにも単純で、この世界を管理しろというものだった。
どうやら、決断には本人の合意が必要らしい。
だが、もしも拒めばあかりとラノールドを殺すと言われた。
要するに、選択の余地のない選択。
私はもちろん
「なら、生きてここから元の場所に戻る!」
2択は、三個目の選択肢を作るのはこの世の中の常識だ。
「そんな選択肢は存在しない」
「違うよ。存在しなけりゃ作ればいい。できないかなんてやんなきゃ分かんない。一生後悔する選択をするなら、今やってから後悔した方が人生は楽」
「なんてったって、自分が自分の人生の主役なんだから。後悔したらそんなんだよ。人間ってのはそういう奴だ」
目の前のやつは、心底驚いているようだ。
私からすればそれが驚きだ。
なんで自分を殺さないといけないのか、全く意味が分からない。
「違う。もうすぐ僕は死に至る。その時に管理する人がいなければ、この世界は消滅する!現に一度……」
「そっか。でもそれってほんとなの?」
素直な疑問だ。
神がいようがいなかろうが世界は回っていくのではないか?と。
神の職業が分からなかったからだ。
人間の信じる道は色々あって、それぞれの考えに基づいた輪がある。
魂なのか、あるいは物質的なものなのか、それがなんなのかは分からない。
でも、そんなバラバラな人間がいても、世界は回ろうとしている。
すると、彼は突然崩れ落ちた。
「君の言いたいことは分からない。だが、時間が来たようだ。君に力を相続する。残念ながら、管理者に、現人神にすることはできなかったがな」
目を開けると、そこにはあかりとラノールドがいて。
二人とも、相変わらず元気で。
「よかった!魔力が戻ってきました!」
「よかったー」
二人して、すごく心配してくれてたようだ。
二人と一緒に神殿の外に出ると、まるでそれを待っていたかのように結界は消え、神殿も役目を失ったかのように色褪せて見えた。
私は、いつもと同じでいい。
いつもと同じ、余裕でカッコよくて、自分のことを一番に、でも仲間を見てる。
そんな傲慢な王であれば。
「さて、これから忙しくなるね。せっかくなら、家族ここに呼んじゃう?」
二人とも、変な顔しちゃって。
「ラノールドとの結婚式は、ここでやろって言ってるの!」
私は、傲慢でいればいい。
だって、その傲慢さが、誰かを幸せにする事だってあるんだから。
遅くなってごめんねラノールド。
私からの、幸せのプレゼント。
また、これからも楽しく過ごす。
それで、いいじゃないの。
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これで正真正銘完結です。
本当にありがとうございました。
おそらく次の作品は、もう少し時間がかかりそうです。
一応来月を目標にww
皆さんとまた会えたら、そして、感動を届けられたら嬉しいな。




