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嬉しさと緊張



「ふふふーん♪」


ソフィアはこの後のことを考えて足取り軽く歩いている。


「ふふっお嬢様ったら随分と嬉しそうですね」


ローザが隣で一緒に歩きながらそう言った。


「まぁね!」


なぜこんなにウキウキしているかというと今日は殿下に会えるからだ。

今は王城へと続く道を2人で歩いている。


それに今日はゆっくり時間が取れるらしい。

昨日お兄様が家に帰ってきて伝えてくれた。


それからドキドキ胸が高鳴っている。

久しぶりに会えるのだもの。

今度こそ沢山お話してもっと仲良くなりたいわ。



「それではお嬢様私はここで...待ち合わせをしておりますので」


「分かったわ。着いてきてくれてありがとね」


ここでローザとはお別れだ。

また帰る頃に待ち合わせをしている。

ローザは元王城勤めということもあり、ここで働く侍女に手伝いを頼まれたらしい。


「さてと、行きましょうか」


少し歩いて王城の玄関につくと、見覚えのある人物が立っていた。

私より年下の男の子。その姿を見るとまた成長しているように感じる。

彼は私に気づいて手を振っている。


「ユーリ!」


「やぁソフィ!待ってたよ!」


そう出迎えてくれたのは我が国の第2王子であるユーリだ。


「わざわざ出迎えてくれたの?」


「普段はここに男の門番がいるんだけど、ソフィは怖くて入れないかもっていう兄上のはからいだよー本当は兄上が迎えに来るはずだったんだけどまだ仕事中でね」


「そうだったのね!ユーリありがとう」


殿下が気を使ってくれたのね。

確かに門番が立っていたら情けないことに声すらかけれなかったかもしれないわ。


「僕もソフィに早く会いたかったからいいんだよ。兄上の仕事が終わるまで僕とお茶していよう」


ユーリはそう言って私の手を引く。

その手は私より大きくて男の子の手だ。


でも不思議と恐怖は感じないのよね。

やっぱりこの可愛さのせいかしら。


「さぁソフィそこに座って!準備はもうできてるから」


ユーリはそう部屋に入るとソファを指差す。

それにしても豪華なお茶会ね。

素敵なデザートにお茶のいい匂いがする。


「ユーリありがとう。すごく素敵ね」


自然と笑みがこぼれる。

きっと私のためにわざわざ用意してくれたんだろう。


「喜んでもらえてよかった!」


そう言いながらユーリは向かい側に座る。


私たちはさっそくお茶を頂くことにした。

すごく綺麗な色をしたハーブティだ。


1口飲むと口の中に優しい味が広がった。

お、美味しすぎる...


「ふふっソフィ幸せそうに飲むね」


どうやら顔に出てたみたい。

少し恥ずかしくなる。


「本当に美味しいもの。こんなに美味しいハーブティは初めてよ」


「実はその茶葉僕が育ててるんだ。ソフィに喜んでもらえて本当に嬉しい」


「そうなの!?」


まさかユーリが摘んだものとは...

こんなに素敵なものを育てられるようになったなんてお姉ちゃん感動よ


ユーリはそんな驚いてる私を見てにこにこしている。


「そういえばソフィ、あの後から兄上のことちゃんと名前で呼べているの?実は気になってたんだ〜」


お茶を飲んで一息つくと、思い出したかのようにユーリにそう尋ねられた。


(うっ痛いところをつかれたわね)


「うーん。レイって呼びたいんだけどつい殿下って呼んじゃうのよねぇ」


心の中では殿下って呼ぶくせがついちゃってるのがきっといけないのよね。

これからは意識してみようかしら。


「ふはっ兄上のこと昔は普通に名前で呼んでたのになんでだろうね。それに僕のことは再会しても呼び方変わってないのに」


「それはユーリが全然変わってなかったからつい!殿下も話してみるとあんまり変わってないんだけど再会した最初のことを引きずっちゃってるんだと思うわ」


私の言葉にユーリは「あー」と納得したように言った。


「まぁそれは兄上が悪いね。まさかソフィの前でも無表情殿下でいるなんて」


あの時は怖かったけれど理由を聞けば納得だった。

でもなんだか遠く感じてしまったのも事実。


「俺の何が悪いって?」


すると殿下、じゃなくてレイが入ってきた。

きょとんとした顔をしているからどうやら話の内容は分かっていないみたい。


「お、兄上やっと終わったんだね。僕とソフィの秘密の話だよ」


そうユーリは私にウインクをした。


(ふふっユーリったらかわいいことするわね)


「じゃあ僕はこれで失礼するよ。ソフィ楽しい時間をありがとう」


そう言ってユーリは出て行った。


ということはこれからレイと二人っきりだ。

一気に緊張が胸の中でざわめく。



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