素敵な日
今日はエリアルの結婚式。
エリアルから報告を受けてからもう1ヶ月も経つのかと時間の早さを実感する。
ちなみにパーティの1軒以来から殿下とは1回しか会えていない。
この時期は忙しいらしく、時間が取れないのだという。
その会えた日も軽くお茶をして近況を聞いたぐらいだしなんだか寂しいわ。
今まで会えないと思っていたから諦めていたけど、婚約者として殿下に会えるようになってからなんだか自分が欲張りになっている気がする。
いつも殿下のことを考えてしまうし、会いたいなぁと思う。
「ソフィ?スペンサー嬢の結婚式だってのに浮かない顔だな?」
そう声をかけてきたのは今日一緒に参加してもらったお兄様だ。
さすがに一人で参加は心細かったのでお兄様に一緒に来てくれるようにお願いした。
お兄様も殿下の側近だからここ最近は全く家に帰ってきてなかったのだけれど、今日は私のために休みを取ってくれたらしい。
お兄様には殿下にエスコートしてもらえよ、なんて言われたけどさすがに殿下を連れ回すのはねぇ。
「ちょっと考え事しておりましたわ。それよりお兄様、今日は忙しいのにありがとう」
「いや、いいんだよ。かわいい妹の頼みだからな」
そうはにかんでお兄様は言った。
私に少し甘いのはお父様譲りかしらね。
「そろそろ始まるみたいだな」
すると教会に音楽が響き渡った。
それと同時にエリアルとセリウス様が入場する。
エリアルは純白のドレスを身につけ、せリウス様の腕に手を絡ませゆったりと歩いている。
その姿はすごく美しい。まるで妖精のようだった。
「綺麗...」
エリアルは今日がきっと今までで一番幸せな日になるのね。
2人が誓いあって口付けをする。
幸せが伝染してくるようだわ。
あんな素敵なお嫁さんを貰えるなんてセリウス様は世界一幸せものね。
私は心を込めて拍手をした。
うちの国では結婚式の後は大抵パーティが開かれる。
そこで結婚した2人を盛大にお祝いする。
エリアルもセリウス様も家の爵位が高いから、そのパーティはすごく豪華だった。
「ソフィ、人が多いけど大丈夫か?」
「な、なんとか...」
こんなにたくさんの人の中にいるのは王城のパーティ以来だ。
もちろん男の人もたくさんいる。
「無理はするなよ。とりあえずスペンサー嬢のとこに行こうぜ」
そう言われて私たちはエリアルのところに向かうことにした。
エリアルのところに行くと、たくさんの人が挨拶の順番待ちをしていた。さすが今日の主役だ。
ようやく自分の番になった時、さっきまで遠くで見ていたエリアルが鮮明に見えた。
ああ、本当に綺麗ね。
「エリアル様、セリウス様この度はご結婚おめでとうございます」
「ふふっソフィありがとう。それにリンネ様もお越しいただきありがとうございます」
「いえ、この度はおめでとうございます」
そうお兄様も軽く挨拶をする。
エリアルとお兄様が会うのはこれで三回目ぐらいかしらね。
「エリアルすっごく綺麗よ。それに素敵な式だったわ」
「ありがとう。こうして無事結婚式を迎えられて幸せよ。次はソフィの番だからね。楽しみにしてるわ」
そう少しからかうように笑った。
でもエリアルからは幸せというオーラがすごく伝わってくる。
私もこんな風に素敵な結婚式を迎えられるかしら。
私も殿下と幸せになりたい。
「楽しみにしてて」
私はそう言った。
エリアルはその言葉にすごく嬉しそうにしている。
1か月前はあんなに不安でいっぱいだったものね。
お兄様は私の言葉に少し驚きつつも、ふっと笑って頭を撫でてくれた。
やっぱり少し強がってるのがバレてるのかしら。
この1ヶ月ずっと殿下のことを考えていた。
考えれば考えるほど殿下を思う気持ちは強くなった。
それに伴って私の決心も強くなった。
でも会えてない分まだ殿下に慣れていないのよね。
こんな幸せそうな2人をみていると余計会いたくなってしまうわ。




