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ルビアさん有能

 置いてかれないで無事に隣町に来たのはいいけど……。

 まさかこのまま闘技場に突っ込むのかな。


「あの、これからどうします?」


「どうやらまだ闘技大会が開かれる時間ではないみたいね」


 向こうに闘技大会はこちらからすぐにエントリー、と書いてある看板が見えるけど?

 決まった時間とかあるのか?


「私たち早く来すぎちゃったみたいだね」


「まあ大会の話を聞いて直ぐに来たからね。ちょっと展開が早すぎて困惑してるよ」


「……丁度いいタイミングね。

闘技大会が開かれるまで、この辺りの見習い召喚士の暴走を止めることにしましょう。

あとは……ついでにロアルのレベル強化もしましょうね」


 良かった、どうやらレベル上げ出来るみたいだ。ついでだけど。


「あとは武器屋で装備を整えようね。ギルドで貰ったお金もあるし。

この町は装備の品揃えが結構充実しているみたいだよ」


 この町で闘技大会に向けて、準備していけってことか。

 仕方ない、こうなったら勝つ気でしっかりと準備しますか。


「じゃあ一通りの用事が終わったら、町で聞き込みをしましょうね」


 はいはい。


 とりあえずまず切らした薬草などを買い込んで、町を回らなくちゃな。


 それからロアル達は町を探索し、いろいろと情報を得た。



「……まだ目的地に着かないんですかね?」


 町で聞いた話によると、この荒野で見習い召喚士を複数人見かけたらしい。

 俺のレベル上げも兼ねてここにやってきたのだが……。経験値は稼げるかな?


「うーん、たぶんこの辺りだと思うよ」


「なんでわかるの?」


「野生の感ってやつ?」


「そういえばアイラちゃんは何か役立つ魔法は使えないの?人を探すのには必要でしょ?」


「私は魔物使いスキルと回復魔法スキルに全振りしてるから……。

そんな余裕はないよ。そういうのはルビアの担当だから」


 そう言えばステータス見たとき……。そうだったね。

 確かルビアさんはサポート魔法のスキルを覚えていたっけ。

 何か使えるものはあるのかな?


「あ、あそこに見習い召喚士がいたよ」


「あら、ほんとね。また勘違い召喚をしているわ」


 ……何故俺たちはすぐに見習い召喚士を見つけられるかというと。

 見習い召喚士なら必ず身に着けねばならない、ローブを羽織っているからなんだよな。

 いつか俺も脱げる日が来るといいんだけど。


「どうかわたしに少しでもお恵みを……」


 すると魔法陣が現れ、眩い光りを放った。

 その光が白く変わり、辺りに飛散する。


 白いモヤが魔方陣から溢れ出てきて、次第にその量を増す。

 そのモヤが晴れていくとき……。

 魔法陣は再び光り、やがてどんどん黒くなり、その光りは虚空に去った。


 異世界のコインが召喚された。対象のレベルは不明だ。


 あれは……?

 俺もいつかに召喚したことがある、どっかの国のコインじゃん。


「どうやら思いの力が足りなかったようね」

 まさか毎回それ言うつもりなの?



「今、宿屋に泊まれないほどにお金が足りなくて……。ゴールドを召喚しようとしていて。

もう一日中召喚術の繰り返しで、体もつらくなってきて……」


 ロアルが彼女の顔をよく見ると、明らかに憔悴した顔をしていた。


 もういいから。とりあえず休もうね?


「……それは大変なことね。でも実物を召喚するよりも、遥かに良い方法があるわ。

お金ならゴールドゴーンというモンスターがたくさん落とすの。

そいつを召喚して倒すのが効率がいいわよ」


 効率とかメインキャラがそんなこと言っていいのか?


「……そんな方法があったんですか。ありがとうございます」


 今にも倒れそうな声で彼女は言った。


「でもそれをやるのは宿屋で休んでからにしなさい。これをあげるから」


 そう言うとルビアは、宿屋に泊まれる分のお金を彼女に渡した。


 ルビアさん良いとこあるじゃん?


「ありがとうございます。じゃあ早速宿屋に……」


 そう言った瞬間、彼女の体は崩れ落ちた。


「大丈夫?」


「……ちょっと体がふらついて」


「私が町まで背負っていこうか?」


 いやさすがにそれは無理じゃない?明らかにアイラちゃんのが小さいし。


「ここで私の魔法の出番ね。これで宿屋まで届けてあげましょうね。

……私が呪文を唱え終えたら、その後私が言ったタイミングでジャンプしてね?」


「わかりました」


 するとルビアは例の呪文を唱え始めた。


 ルビアさん本当に大丈夫?変なところに飛ばさないであげてね?


 アイラは二人の様子を静かに見守っていた。


「……さん、はい」


 ルビアの合図に彼女がジャンプすると、一瞬のうちに彼女の姿は消え去った。


 ……ちゃんと行けたかな?確認のすべがないけど。

 でもその魔法、宿屋でもいけるんですか。ずいぶん有能な魔法だな。


 クエストクリア。


 あれ……これで終わりか?

 今回簡単すぎない?俺何もしてないけど?


「良かったわね。これで彼女も救われたことでしょう。……ロアルどうかしたの?」


「いや妙に簡単だったからね。ルビアさん一人で解決しちゃったから」


「ルビア一人だけで解決できるなんて良いことじゃん。

ルビアは役立つ知識をたくさん持っているから、参考にしていこうね」


 うん……まあ何か引っかかる気がするけど、そうだね。


「先を急ぎましょう。この荒野には複数の見習い召喚士が目撃されているのよ」


 こういうお使いクエストって地味で面倒な気がしてたけど……。

 こんなに楽に終わるなら、受けても良いのかもしれないな。

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