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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第十一章 屯所に吹く新たな風

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おとめに贈り物?

場所は変わってここは黒谷の侍女部屋ーー

 会津藩 黒谷のお屋敷・侍女部屋にてーー


「ねぇ、この贈り物の山は何?」


「さあ……噂によると新撰組の方かららしいわ」


「新撰組!?あの危険な浪士たちで有名な……」


「怖いわねぇ、どこに何が仕込んであるかわからないわ。あなた改めてよ」


「嫌よ!あなたがやってよ」


 ここは侍女の部屋。主に姫様のための贈り物を検分することを目的とした部屋だ。


 会津藩主の御正室、敏姫様は政治において目立つ事はないが、回復してからというもの容保公の寵愛もさらに厚くなった。


 その隙を狙う不届きものがいるかもしれないので、こうして検分が行われているわけだが……


 血気盛んな壬生浪士組からの贈り物と聞いて、すっかり侍女たちは恐れてしまっていた。


 とめはその様子に呆れた。


「全くだらしないね!どいつもこいつも姫様への忠義が足りないよ!改めは私がやる!贈り物を持っといで」


 侍女たちは「姐さん……」と瞳を潤ませて尊敬し、しずしずと贈り物を運んできた。


「あれ?文がある……宛先は……『おとめさんへ』?」


 えっ?私あて?


「お姉様!!この着物もこのお菓子もこのお花も、よく見たら全部お姉様宛てですわ」


「なんだってぇ!?差し出し人は!?」


 とめは何故か半ギレだった。


「お姉様、素直に喜べばいいのに……」


「喜べないよ!とき、今から壬生屯所に行ってくる」


 ときと呼ばれた侍女は慌てた。


「えっ壬生の屯所にお姉様一人で!?無謀です!絶対生きて帰ってこれませんわ」


「平気平気!この間だって虎之助を担いで一人で行って来たんだから!それに護衛なら大丈夫、多分熊二人がついてくるから」


「熊二人……??」


 ときはわからないと言った感じで首を捻っていた。


「あんたは大人しく黒谷にいること。いいね!とき!」


「……は、はい!お姉様……」


(熊二人って誰のことなんだろう?)


おとめは何故怒っていたのでしょうか。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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