飲み比べの勝者
何故か急遽飲み比べが始まった黒谷の客間。
果たして勝負の行方は……
※この物語の人物たちは遺伝子レベルでお酒が強い設定です。
何かが吹っ切れた私は、永倉と土方さんの方を向き直した。
(よーし、こうなりゃヤケだ。やってやろうじゃないか。元町娘の女の胆力、見せてやる)
「二人とも、かかってきな!」
「まぁとめ、腕まくりなんかして、何かするのですか?」
姫様が目を輝かせる。
「姫様は見ない方がいいです……でもここで一緒に観察するって言うならいいですよ」
「??……ええ!ありがとう。私、お酒の大会は初めて見るんです!」
沖田が姫様におかしな提案をした。側にいて欲しいならそういえばいいのに。
全く素直じゃないんだから。
呆れてふとお酒の銘柄を見ると、私が好きな酒だ。
虎之助……本当は私に受け取ってもらいたかったのかな?
「何に乾杯する?」
「とめさんの酒の強さに〜」
いつのまにかでかい体が客間の真ん中で横になっていた。永倉だ。
「ふはは、まぁいいわ。乾杯!」
「乾杯」
「乾杯ィ〜」
* * *
数分後ーー
すっかり潰れた熊、永倉と新しい熊……土方さんが柱にもたれかかっていた。
私はというと……
「ははは、ちょっとだけ本気出しちまったよ」
私は照れ隠しで水を流し込む。
「まぁすごいわとめ……熊さん二人がヘロヘロになってる。とめは大丈夫なの?」
「うーん、つまみがあればあと一升はいけるけどなぁ」
「私も飲みたいですわ!」
「絶対ダメです!!」
ーーその時……
「……ま、まだ俺は終わってないぞぉ。新八ィ!」
「グォォォォ〜!!」
土方の負け惜しみと、永倉の豪快ないびきが黒谷の屋敷中に響いた。
沖田は敏姫から『友』と呼ばれた事で一日中上機嫌だったという……
すみませんこのエピソードを挟むのを忘れていました。
結局とめの余裕の勝利でしたね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




