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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第九章 黒谷に吹く新たな風

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飲み比べの勝者

何故か急遽飲み比べが始まった黒谷の客間。

果たして勝負の行方は……


※この物語の人物たちは遺伝子レベルでお酒が強い設定です。

 何かが吹っ切れた私は、永倉と土方さんの方を向き直した。


(よーし、こうなりゃヤケだ。やってやろうじゃないか。元町娘の女の胆力、見せてやる)


「二人とも、かかってきな!」


「まぁとめ、腕まくりなんかして、何かするのですか?」


 姫様が目を輝かせる。


「姫様は見ない方がいいです……でもここで一緒に観察するって言うならいいですよ」


「??……ええ!ありがとう。私、お酒の大会は初めて見るんです!」


 沖田が姫様におかしな提案をした。側にいて欲しいならそういえばいいのに。

 

 全く素直じゃないんだから。


 呆れてふとお酒の銘柄を見ると、私が好きな酒だ。


 虎之助……本当は私に受け取ってもらいたかったのかな?


「何に乾杯する?」


「とめさんの酒の強さに〜」


 いつのまにかでかい体が客間の真ん中で横になっていた。永倉だ。


「ふはは、まぁいいわ。乾杯!」


「乾杯」


「乾杯ィ〜」


 * * *


 数分後ーー


 すっかり潰れた熊、永倉と新しい熊……土方さんが柱にもたれかかっていた。


 私はというと……


「ははは、ちょっとだけ本気出しちまったよ」


 私は照れ隠しで水を流し込む。


「まぁすごいわとめ……熊さん二人がヘロヘロになってる。とめは大丈夫なの?」


「うーん、つまみがあればあと一升はいけるけどなぁ」


「私も飲みたいですわ!」


「絶対ダメです!!」


 ーーその時……


「……ま、まだ俺は終わってないぞぉ。新八ィ!」


「グォォォォ〜!!」


 土方の負け惜しみと、永倉の豪快ないびきが黒谷の屋敷中に響いた。


 沖田は敏姫から『友』と呼ばれた事で一日中上機嫌だったという……

すみませんこのエピソードを挟むのを忘れていました。

結局とめの余裕の勝利でしたね。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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