めちゃくちゃいい男・土方歳三
自由すぎる浪士組となんでもやってみたい敏姫様に挟まれて一人奮闘するとめ。と、そこへ珍しい人が登場する。
「これでお野菜を切ればいいのですね?」
お野菜を切ればいい?
嫌な予感ほど当たる。私が振り向いた先には包丁を持った姫様がいた。
「ぎゃぁぁぁぁ!!姫様ァァァァ!!」
「この包丁?ていうの、初めて持ちますが……結構重いんですね」
だめだめだめだめ!そればっかりは絶対だめ!
てか止めろよ熊二人は!デカい男が二人もいて……
「そうですそうです。持ち方はそうして……刃の方は持たないでください」
永倉が指導し。
「……こうだ。姫」
斉藤に至っては別の包丁を持ち出して、持ち方を教えている。
ダメだこの熊二人は!
刃物がどんなに危ないものか解っとらん!!
「姫様……それをこっちへ渡してください」
私が声を震わせながら手を出したその時ーー
「……お前ら、何騒いでやがる」
聞き慣れない低い声がして、空気が少し変わる。
隊士たちが一斉に姿勢を正す。
「ひ、副長!」
姫様も私も思わず振り返る。
そこにいるのは、黒い羽織を羽織った男。
鋭い目付き。
整った顔立ち。
妙に色気がある出立ち。
「なんだぁ土方じゃねぇか!珍しいな!」
永倉の声がして。
土方?土方ってあの……どこの酒屋に行ってもモテる男で有名な……
「土方さん、何の用事でこちらに?」
沖田が目を丸くして話しかける。
「今日は俺がメシの当番だからな。来てみたらこのザマだ。一体何があったんだ?」
「まぁ……」
姫様がまるで師匠を見つけたかのように目をキラキラさせる。
「まぁ……//」
私は土方の妙な色気と、目鼻立ちがくっきりした顔と堂々たる出立ちに、姫様とは違うため息を漏らしていた。
「めちゃくちゃいい男じゃないか……」
一瞬で土方に目を奪われて。
私は姫様の包丁の事はすっかり忘れてしまっていた。
「……呆れた……」
沖田が大きなため息を吐くのが聞こえた。
土方さんは有名な写真が残ってますよね。
どこに行ってもモテたらしいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




