屯所で大騒ぎ再び
今度はまた敏姫が壬生屯所に行きたいと言い出した。とめは嫌な予感がしながらも押し切られてしまい……
「ねぇとめ!お願いがあるの!」
姫様がまた目を輝かせて聞いてきた。
こんな時は大抵ろくなことじゃない。
「ダメです。どうせろくな事じゃないでしょう?」
「次は大丈夫よ!行った事あるところですもの」
行った事あるところ?川辺かい?
「……どこですか?」
「熊さん達の働いているところです!」
「絶対にダメです!!」
* * *
ーー壬生屯所の台所にて。
(結局押し切られて来てしまった)
一応容保様に聞いたところ、護衛(熊二人)と私がいればいいそうで……
『敏が興味を持った事はなんでもやらせてくれ……つい先日までは息をする事もままならなかった身だ……』
ですってよぉ〜!甘い甘い!容保公は敏姫様に甘すぎる!
で、その姫様は今何をしているかというと……
「ここが熊さん達のお料理を作っているところなのね!」
姫様が目をキラキラさせている。
あー嫌な予感嫌な予感嫌な予感!!
「今日の献立は何ですの?」
「……特に決まってはいない」
「当番ごとに違うけど、俺の組が担当の時は鍋が多いな」
「そうなんですのね」
「よかったら作ってみます?」
見学だと言うのに、永倉が余計な事を言ってきた。そんな事言ったら姫様が興味を持つだろ!
「永倉ァ!余計な事を言うんじゃない!!」
「いいんですか!永倉さん!」
あーもー!興味を持ってしまったじゃないか。
私がそう頭を抱えた時……
「……ふっ……」
微かな笑い声のした方を見ると。沖田総司が少し離れたところでこちらを見ていた。
いやだからなんでいつも気配を消してるの!
(混ざりたいならそう言えばいいのに……)
この物語の壬生の台所は当番制です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




