それぞれの守り方で。
自由すぎる浪士組にとめが辟易とする中、敏姫は蛍を見つける。
「そろそろだな、敏……」
「ええ……//」
容保様と敏姫様が縁台に二人寄り添って川辺に視線を移す。
とっくに日は落ち、辺りを宵闇が支配するその時ーー
ポッ……
「あ……」
姫様の小さな声を皮切りに、川辺は幻想的な青白い光で満たされていった。
「これが……蛍……」
闇に溶ける川辺で、蛍たちはまるで命そのもののように瞬いていた。
消えてしまいそうなほど淡い光なのに、不思議なほど力強くて。
ひとつ灯っては消え、また静かに灯るその輝きはーー
まるで「生きたい」と願う敏姫様の姿と重なって。
「蛍は、まるで私みたいですわ……」
その時、まるで吸い寄せられるように敏姫様がふらふらと川辺に近付いて行った。
「敏!危ない!」
容保様が姫様を抱きしめて。
「姫様!」
斉藤は二倍速で姫様の足元の草むらにダイブし。
「敏姫様!危ねぇ!」
永倉が酒瓶を蹴り飛ばし。
「……っ!!」
沖田は何故か二人の背中を守るようにして立ち。
「きゃぁ!姫様!!」
私は姫様を庇うようにして抱きついた!
気がつけば、容保様を中心に姫様を全力で庇う浪士組と私。
びっくりした蛍が、パーっとその場だけ霧散してしまった。
「……ふっ……」
えっ?容保様、笑って……
「ふふ、すまない。皆敏を守るのに必死すぎで。その……動きが多種多様で。面白くてな……」
浪士組と私は顔を見合わせた。
守り方にもそれぞれの性格が出てます。
個人的に私が好きなのは敏姫の足元を守ろうと土にダイブする斉藤です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




