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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第四十五章・豹魔の郎党物語

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豹魔の郎党の一人・塩見鵜月

400話超えてますけど、純粋なオリジナルキャラの話は初めて書きます。斉藤さんの話が割とギスギス?してたのでここからはほのぼのした話になると思います。


 豹魔はチラッと三人が馬鹿をやっているのを見やると、ため息と共に口を開いた。


「…………俺は今日は三条はいいや。寺で刀の修行をする。鵜月(うげつ)は残ってあとで飯を頼む」


「えっ俺ェ??」


「まあ確かに鵜月は盗みとかあんま得意じゃねえもんな!じゃ龍之介、俺らだけで行こうぜ」


「ああ、頭、行って来まさぁ」


 そう言って龍之介は玄馬を伴って出て行った。


「ええ〜!俺も行きたかったなぁ」


「すまねぇな!三人の中でお前が作る飯が一番うめぇからよお」


 豹魔が申し訳無さそうに頭をかいた。


「ふふん、それはわかってます。じゃあちょっくら支度してきまさぁ」


 そう言って鵜月は足早に台所へ向かった。

 

 この廃寺はあちこちにガタが来ている割に離れの台所は意外にも綺麗に残っていた。


「まぁ〜米はもう用意してるし、漬け物も。あとはだし巻き卵と味噌汁と焼き魚。これを三人前作りゃいい」


 何しろ豹魔は普通の人間よりもよく食べる。

 しかも今日は一日中剣の修行をすると来た。三人前でも足りないかもしれない。


「卵と魚と味噌汁と……あとは……」


 窯をのぞいて鵜月が青ざめた。豹魔の好物の小豆が尽きている!


「こいつはいけねぇ!豹魔の旦那はぜんざいが大の好物なのに」


 鵜月は急いで剣の修行中の豹魔に声をかけた。


「豹魔の旦那ァ〜、ちと材料がなくなっちまったんですぐそこで買いに行って来まさぁ!飯は用意してあるんで、勝手に食っててくだせえ!」


「ふん!ふん!ああ!行ってこい!」


 バサッ!


 豹魔は刀で藁束を斬り、振り向くことなく答えた。


「行ってきまーす!」


 そう言って鵜月は廃寺を後にした。

鵜月は結構好きなキャラです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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