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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第四十四章・虎之助の想い

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番外編・適当組のハロウィンパーティー②

「まずは私からです!」


 おときが胸を張って現れた。


 薄桃色の着物の上から、あちこちにツギハギの布を縫い付けた衣装をまとっている。頬には不器用な縫い目の化粧。髪もわざと乱し、まるで古い人形のような姿だった。


「どうでしょう!ツギハギ人形です!」


「……おとき」


 おとめがしみじみと妹分の姿を見つめる。


「よく似合っているよ」


「本当ですか!?」


「ああ。普段から危なっかしいところが、壊れかけの人形そっくりだ」


「お姉様!?」


 台所に笑い声が響いた。


 その隣から、ぬっと一人のでかい男が現れた。


「……俺はこれでいいのか」


 頭から白い布をすっぽりと被った斉藤一である。


 布には、目の部分に穴が二つ開いているだけ。


「はい!おばけです!」


 おときが満足そうに頷いた。


「はじめさん、とっても可愛いです!」


「……そ、そうか//」


 斉藤は布の下で、ほんの少しだけ口元を緩めた。


「おときがそう言うなら、これでいい」


「ええっ、斉藤さん……それでいいんですか?」


 小太郎がその適当っぷりに驚き、思わず声をあげる。その様子を見て永倉が腹を抱えた。


「はっはっは!はじめはおときさんの尻に敷かれていけねぇ!俺なんか張り切って血糊を振り撒いて来たんだぞ」


 次の瞬間、永倉が両腕を広げて登場した。


 顔には血糊。着物にも血糊。髪は乱れ、片足を引きずりながら歩いてくる。


「うう……生きた人間の肉を……食わせろぉ……」


「新八さん!どうしたんですかその怪我!」


 小太郎が思わず悲鳴を上げた。普段は兄さんと呼んでいるのにそれを忘れてしまっていた。


 永倉は小太郎の様子を見てぴたりと止まった。


「……怖いか?」


「お顔に、赤いものが……!まさかまた霧島の郎党にやられたんじゃ??」


 小太郎が震えているのを見て永倉は慌てた。


「これは血糊だ!怪我じゃねぇよ」


「ちのり……?」


「怖がらせるための化粧だ。安心しろ。このはろうぃんというお祭りはどうやらこうして仮装して、悪霊やらを追い払うらしい」


 永倉は顔についた血糊を拭き取り、笑ってみせた。


「ほら、怖くないだろ?」


「……ああ、そういう化粧だったのですね。安心しました」


 小太郎はほっとしたように微笑んだ。


 その瞬間、永倉のゾンビ顔が崩れた。


(……可愛い……)


「兄さん?」


「いや、なんでもない!//」


 永倉は勢いよく顔を背けた。


永倉の兄さんも人のこと言えないような……笑


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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