番外編・適当組のハロウィンパーティー②
「まずは私からです!」
おときが胸を張って現れた。
薄桃色の着物の上から、あちこちにツギハギの布を縫い付けた衣装をまとっている。頬には不器用な縫い目の化粧。髪もわざと乱し、まるで古い人形のような姿だった。
「どうでしょう!ツギハギ人形です!」
「……おとき」
おとめがしみじみと妹分の姿を見つめる。
「よく似合っているよ」
「本当ですか!?」
「ああ。普段から危なっかしいところが、壊れかけの人形そっくりだ」
「お姉様!?」
台所に笑い声が響いた。
その隣から、ぬっと一人のでかい男が現れた。
「……俺はこれでいいのか」
頭から白い布をすっぽりと被った斉藤一である。
布には、目の部分に穴が二つ開いているだけ。
「はい!おばけです!」
おときが満足そうに頷いた。
「はじめさん、とっても可愛いです!」
「……そ、そうか//」
斉藤は布の下で、ほんの少しだけ口元を緩めた。
「おときがそう言うなら、これでいい」
「ええっ、斉藤さん……それでいいんですか?」
小太郎がその適当っぷりに驚き、思わず声をあげる。その様子を見て永倉が腹を抱えた。
「はっはっは!はじめはおときさんの尻に敷かれていけねぇ!俺なんか張り切って血糊を振り撒いて来たんだぞ」
次の瞬間、永倉が両腕を広げて登場した。
顔には血糊。着物にも血糊。髪は乱れ、片足を引きずりながら歩いてくる。
「うう……生きた人間の肉を……食わせろぉ……」
「新八さん!どうしたんですかその怪我!」
小太郎が思わず悲鳴を上げた。普段は兄さんと呼んでいるのにそれを忘れてしまっていた。
永倉は小太郎の様子を見てぴたりと止まった。
「……怖いか?」
「お顔に、赤いものが……!まさかまた霧島の郎党にやられたんじゃ??」
小太郎が震えているのを見て永倉は慌てた。
「これは血糊だ!怪我じゃねぇよ」
「ちのり……?」
「怖がらせるための化粧だ。安心しろ。このはろうぃんというお祭りはどうやらこうして仮装して、悪霊やらを追い払うらしい」
永倉は顔についた血糊を拭き取り、笑ってみせた。
「ほら、怖くないだろ?」
「……ああ、そういう化粧だったのですね。安心しました」
小太郎はほっとしたように微笑んだ。
その瞬間、永倉のゾンビ顔が崩れた。
(……可愛い……)
「兄さん?」
「いや、なんでもない!//」
永倉は勢いよく顔を背けた。
永倉の兄さんも人のこと言えないような……笑
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