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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第四十三章・おとめとおときと斉藤と

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番外編・神保修理のゆううつ

シリアスな雰囲気についに耐えられずちょっと息抜きです。

 会津藩・黒谷のお屋敷にてーー


 私は神保修理。今すごく焦っています。会津藩主の松平容保が、また人知れず居なくなっていたのです。


 きっと敏姫様と同じく、また不思議な力が働いたに違いない!


 でなければあの真面目な殿が何も告げず行方をくらますなどありえません!


「誰か!誰かおりませぬか?」


「ここに」


 えっ?


 声のした方を見ると、そこには可憐な女子がきちんと座っていた。


「お雪と申します。この度敏姫様の侍女に命じられました。何卒よろしくお願いします」


 そうしてお雪は深々と礼をした。


 敏姫様の侍女といえば、今までおとめさんやおときさんといった曲者揃い……いや、個性的な女子(おなご)ばかりだと思っていたが……


 このような楚々(そそ)とした女子(おなご)もいたのだな。


 はっ!私は何を考えて……私は今容保公を探していた最中で……


「ゴホン、お雪殿と申したか。この辺りで殿を見かけなかったか?よかったら一緒に探してもらえないだろうか?」


「ええ、喜んで」


 そう言って立ち上がると、突然お雪殿は薙刀を構えた。


 そうそう、今の容保公には薙刀でとっちめるくらいの方が必要……薙刀!?


「さあ、殿!出て来てくださいませ!さもなくばこのお雪の薙刀でぶっ刺して差し上げます!」


「お、お雪殿ぉ!!」


 どこが楚々としたおなごだ!お雪殿が一番やばい女性ではないか!?ああもう殿も敏姫様もいないのに。


「修理様!」


「ひゃい!」


 お雪に名を呼ばれて、私は思わず背を伸ばした。


「容保公はどこへ!?ひょっとして黒谷から出たのではないですか?」


「い、いえ、あの、その、そういうわけでは……」


 無いと信じたい!!


「では、街の辺りを探して参ります!お雪、行きます!」


「私の話聞いてた!?お雪殿!まさかその格好のまま……」


 私の心配をよそに、お雪殿は風のように早く、街の方へと向かってしまいました。


(ああもぉ〜!?黒谷といい屯所といい、この世界にはまともなおなごはいないのか!?)


 とか言いつつもお雪のことも心配なので、修理は慌ててあとを追ったという。

この物語はIFですので基本的に自由です。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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