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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第三章 不穏な影

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熊に睨まれた蛙

「守ります」


「俺たちが気付きます」


 二人の言葉を聞いた姫様がふわりと微笑む。その微笑みはまるで春風のようで。


「……それなら安心ですわ。熊さん二人に睨まれては、蛙さんも逃げますわね!」


「いやいやいや!!姫様それ蛇に睨まれた蛙だから!例えが違いますって」


(……いや、合ってるか??)


 私と姫様の言葉に一瞬、斉藤と永倉はお互い顔を見合わせたかと思うと、次の瞬間、豪快な永倉の笑いが屋敷中に響き渡る。


斉藤は肩で笑いを堪えている。


「はっはっは!そうそう姫様!蛙は熊に任せて、ヤベェと思ったら逃げてくだせえ」


「……新八。自分で認めるのか」


「いいじゃんかよ!姫様からなら熊呼びもそう悪くないしな、お前もそうだろ?」


「……ああ」


 悪くない、と一言だけ言って斉藤はふ、と笑う。


「熊……斉藤さん!もう一回、護身術やってもいいですか?」


「……ああ……」


 初代熊……じゃなかった。斉藤は言われるがままに姫様の護身の相手をする。

 今度はハッキリと、斉藤がわざと力を抜いているのがわかった。


「……あんなのが護身術でいいの?本当の盗人は加減を知らないってのに……」


 私が小声で呟いていると、永倉が『しーっ』とでも言うかのように口元に人差し指を立てた。


(いざとなりゃ、俺たちがどうにかしますから!)


 その様子に私は肩をすくめる。この浪士達はよほど自分の腕に自信があるのだろう。


 私も腹を括ろう。容保様の覚えがめでたいこの二人のことを信じようと。


 チラリと見ると、姫様の弾けるような笑顔と、それを見守る熊二人。


 まいったねぇ……

 景色が霞んで見えちまうよ。

 そんな、眩しい笑顔。


 今までの苦労や、病だったことを忘れっちまうくらいの……


結局のところ、この浪士二人が何とかしてくれるってことですね。頼りになります。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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