小太郎救出
独房の小太郎は一人震えていた。
ジメジメとした洞窟の奥ーー
小太郎は体をできるだけ丸くして寒さに耐えていた。
(今、何時くらいなんだろう……みんな朝餉がないから驚いただろうな)
それに兄さんも、当然驚いただろうな。
俺が急にいなくなって。
そういえば台所まだ片付けてなかった……
桔梗の菓子、せっかくうまくできたのに。
兄さんに……見せたかったな。
「小太郎!!」
……変だな。兄さんの声が聞こえる。こんな所に来るわけがないのに。
もしかして俺を囮にするって言ってたあの白髪の人が呼びに行ったのかな。
ガチャガチャと鍵を開ける音が聞こえてーー
俺を抱き上げる、暖かい大きな手……
「小太郎……クソッ……」
兄さんは新撰組の羽織りを俺に被せた。
* * *
「ひい、ふう、みい、ざっと数えただけで十人だ。お前は?」
「……同じです」
「ええ〜?ったく、勝負にならねえな。霧島の部下ってやつも大した事なかったし。これならお前とやり合った方がマシだ」
「……今ここでやりましょうか?」
「は、やめとくよ。それより壬生狼と小太郎が……」
篝と沖田が小勢を倒した数で競い合っていると、そこへ永倉が小太郎を抱いて現れた。
「……ッ!!こた……ッ」
篝はそれ以上の言葉を紡げなかった。ついさっきまで、沖田と殺した数で盛り上がっていたと言うのに。
それほどに永倉に抱かれている小太郎の顔色は悪かった。
「そ、そんな……小太郎。いや、嫌だ」
「山猫、落ち着いてください」
「小太郎……お前、その壬生狼のために胡蝶蘭の菓子作るんじゃなかったのかよぉ!!」
篝の絶叫を背中で聞き、永倉はそれまで抑えていた感情が爆発するのを感じた。
小太郎……こんなことになっても他人の心配なんて泣
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