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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第二十一章・山猫のしつけ方

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犬と猫のけんか

「どうした馬鹿犬!もう終わりか!」


「……調子に乗らないでください」


 沖田の目が細くなる。


 次の瞬間。


 沖田の姿が消えた。


「ーー!」


 篝の背筋にぞわりと殺気が走る。


 後ろ!!


 篝が振り返るより早く、


 バシィ!!


 沖田の木刀が篝の脇腹を捉えた。


「いってぇ!!」


「一本」


 沖田が薄く笑う。


「油断しましたね、山猫」


「ぐっ……今のは不意打ちだろ!」


「勝負に不意打ちも何もありません」


「むっかつく犬だな!!」


 篝が地面を蹴る。低く、速く。


 獣そのものの動き。


「っ!」


 沖田が反応した時には、もう遅かった。


 篝は地面すれすれを滑るように入り込みーー


 ガッ!!


 沖田の足を払った。


「うわっ!?」


 沖田の体勢が崩れたその隙にーー


(しまっ……)


 ドン!!


 篝がそのまま体当たりしてきた。


「っ、ちょーー」


 二人まとめて地面へ転がる。


 紫の菊がぶわっと舞った。


「ははは!!捕まえた!!」


「……離してくださいよ!」


 沖田が起き上がろうとするが、両肩を押されて地面に押し付けられてしまう。


 篝は完全に沖田の上に乗って笑っていた。


「お前、細いくせに意外と力あるな!」


「山猫が重いんですよ!!」


「失礼だな!」


 ぎゃあぎゃあと揉み合う。


 もはや試合ではない。


 犬と猫の喧嘩である。


 だが次の瞬間。


 篝の木刀が、ぴたりと沖田の喉へ当てられた。


「……あ」


 沖田が止まる。


 篝は勝ち誇ったように笑った。

今回も山猫が勝利しましたね。沖田が勝てる日は来るのでしょうか!


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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