表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第二十章・永倉の恋?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

197/232

虎之助・一大決心

ここは川辺にあるほったて小屋。虎之助はここに住んでいた。

 ここは虎之助の仮住まい、誰も住んでいない川辺の小屋を改造して、勝手に住まわせてもらっていた。


 おそらく、この小屋の家主はすでに死んでいる。


 虎之助は獣のような兄と一緒に過ごしたせいで、そういうことに人一倍敏感だった。


 この小屋で虎之助が何をしているかというとーー


「篝さん、俺はあなたのことを獣だと言って罵倒しましたが、俺が間違えていました!あなたは獣じゃない!」


 虎之助は普段は持たない花束を用意し、篝への謝罪の練習をしていた。


「よし、これで俺の誠意は伝わるはずだ」


 そして願わくは篝さんとお近づきになりたい!!


 虎之助はおそらく叶わないであろう希望を胸に荷車を担いだ。


 * * *


 場所は変わってここは壬生屯所の台所ーー


「へぇ、じゃあ小太郎は菊の練り菓子なんかも作れるのか!」


「ん、ああ。他にも色々作れるよ。菊なんかは比較的簡単だから作ろうか?」


 私は秋月篝。


 たった今小太郎から「菊なんかは簡単に作れる」と聞いて驚いている。


「じ、じゃあ作ってくれないか?あれを初めて菓子屋で見た時に感動したんだ。本物の菊かと思って……」


「いいよ」


 小太郎は砂と泥だらけの顔でこちらを見た。


「なぁ小太郎。お前はなんでいっつも顔を砂だらけにしてんだ?」


「それは……色白なのを隠すためだよ。俺は生まれつき肌が白くてキメが細かいから。女と勘違いされる」


「女に勘違いされると言うか、女だしなぁ」


「シッ、まだ朝早いから隊士たちは起きてないけど、どこで誰が聞いてるか分からねえ」


 小太郎はそう言って私に包丁を向ける。


 確かに、元足軽で逃げ足は速いとは言っても小菊(小太郎)は私みたいに戦う術は持ってないもんなぁ。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ