表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第二十章・永倉の恋?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

194/210

小太郎の夢

壬生屯所の台所、皆が寝静まった時刻に小太郎は菓子を作っていた。

 壬生屯所の台所にてーー


 子の刻。小太郎は今日も菓子を作っていた。


 全ての仕事が終わった後の小太郎の密かな楽しみだった。


「綺麗にな〜れ、綺麗になぁれ」


 そう小太郎が唱えると、不思議とその声に答えるかのように手のひらの上に乗った花の菓子が美しく花開いた気がした。


「お前は素直ないい子だね」


 小太郎が手の中の菓子に話しかけているとーー


「小太郎!まだ起きてたのか!?」


 そう呼ぶのは隊士になりたての柴咲明彦(しばさきあきひこ)

 柴咲明彦は近藤局長に腕を見込まれてスカウトされて新撰組に入ることになった。


 どうしてか、暇を見ては小太郎に話しかけてくるのだ。


「また来たのか明彦。飯の残りを探しに来たのか?」


 明彦はバツが悪そうに頭をかいた。


「あはは、バレたか」


 どうやらこの柴咲明彦は残飯をあさりに来たようだ。


「……俺の分なら少しだけ残ってるから、持っていけよ」


 小太郎は仕方無さそうに自分の分のちっこい弁当を指差した。


 明彦は小太郎の小さくて痩せた体を見て言った。


「お前の分はもらえねえよ。働きづけでまともなもん食ってねえだろ」


「そっか。ごめんな、屯所の隊士達は思ったより大喰らいが多くてな。お前もだけど」


「あはは、ちげえねえ!ところで先から何を作ってんだ?」


「趣味の菓子を作ってる。いつか胡蝶蘭の花の菓子を作るのが目標なんだ」


 そう夢を語る小太郎の目は、前髪に隠れて見えない。でも確かに輝いていた。


「……小太郎。その前髪邪魔じゃねえか?」


「……いや、今のところ支障はないぞ」


 明彦はそう言いながら小太郎の方へ近づく。


「前髪……」


(前髪あげた姿、見てみたいな)


「明彦?」


「なんだ小太郎!またここにいたのか!?今日は朝まで飲むって俺と約束してただろ!」


 明彦が小太郎の前髪に触ろうとした瞬間、それを庇うように永倉が出て来た。

子の刻は大体午後23時ごろですが、季節によって時刻は変わっていました。 


明彦は名前は付いてますがほとんどモブです(悲しみ)


最後まで読んで頂きありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ