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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第二十章・永倉の恋?

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完全に一目惚れ

お風呂場で小太郎の素顔を見てから、どうにも永倉はおかしかった。

 壬生屯所・斉藤の書院にてーー


 俺は酒をしこたま飲んでその場に大の字になる。


「……何がだ?病か?」


 斉藤はおときさんを指導しながらこちらに目を向ける。


 病か……いや……


「いや、病よりも酷いかもしれねえ。はじめ、お前は俺が伴侶を持つ気がないのを知ってるよな?」


「…………何故おときの前でそんなことを言うんだ」


 いや今おときさん関係ねぇから!!お願いだからおときさんから一旦離れてくれ!


「いやおときさんは全然関係ねぇ。これは俺の問題だ」


 小太郎のびっくりした顔。小太郎のあの白い肌。あの目が脳裏にこびりついて離れねえ。

 

 今までこんなことはなかったのに。


「……俺はどうしちまったんだ。まさか虎之助や沖田やはじめみたいになるのか????」


「……さっきからずっと何のことを言っている?」


「はじめのことだよ!!お前はおときさんに夢中!お前は自覚してないけどな!」


「はあ?おときはただの可愛い生徒だぞ。まあ少しだけ心配で、今何をしているか、誰といるか気にはなるがな」


 斉藤はそう言っておときさんの頭を撫でる。


 だからそういうところなんですけどぉ!?


 もしかして、新撰組で一番マシな人間って俺じゃね?


 沖田と篝は顔を合わせればすぐ斬り合いそうになるし、はじめとおときさんは誰がどう見ても良い仲なのに本人達だけ気付いてないし、虎之助に至っては手のひら返しがエグいし……


 いや、俺も……


「兄さん」て慕われて、「バレたのが兄さんでよかった」って言われて、ちょっと信頼されていい気になって。


 小太郎に特別な感情を抱いちまった。


 あれだけ伴侶は持たないって自分で決めていたのに。


 今日も台所来るのかな、あいつ。


 ーー気付いたら小太郎のことばっかり考えてる。


 これは危険だとわかっているのに、また台所に立って、飯を作っている小太郎を見るのがこんなにも楽しみだなんて……


「ああ〜!!重症だ!!」


「新八!ちょっとお前酔いすぎだ!頭を冷やしてこい!」


 はじめの怒鳴り声が聞こえた気がしたが、知るもんか。


小太郎(小菊)はかなりの美人という設定です。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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