草鞋を買いに
街に買い出しに行く小太郎と篝。
篝は草鞋を買いに来ていた。何故か沖田もついて来ていた(笑)
都の市井にてーー
俺は小太郎。買い出しに来たついでに久しぶりに会った篝の買い物に付き合ってるんだけどーー
「…………」
「おい篝、あの沖田って人、ずっとついて来てるけど大丈夫?いきなり斬ったりしない?」
「はっ、いかに壬生狼とはいえ、そんなことしないさ。新撰組は『京都の治安を守る』って大義名分があるからな!」
(……ってこの前おとめさんに聞いた)
「そうか。ならいいけど……それよりまだ草鞋なのか?」
「これが一番動きやすいんだよ。ところで小太郎、草鞋ってどこに売ってるんだ?」
「もー、店も知らずに当てもなく歩いてたのかよ。草鞋くらいだったらそこらの行商でも売ってくれるけど」
そう言って俺はそこらの行商を見つけ、素早く草鞋を売ってもらった。
「お、ありがとうな」
「篝に合わせてたら日が暮れるからな。全くその細い体のどこにそんな体力があるのか、見つかるまで歩き続けるんだもんな。あの時もそうだった。飯が見つかるまで歩いてたって」
俺は篝に草鞋を渡し、そこらの岩に腰掛けた。
「いくらかかった?」
「いいよ、あげる。大してかからなかったし。久しぶりに会えて嬉しかったし」
「お前は相変わらずだな。あの時も私に飯食わせるだけ食わせて去ってったし」
草鞋を整えながら篝は言う。
「俺は食うより作る方が好きなんだ」
「ねぇ」
俺は驚いた。音もなく気配もなく、沖田さんが後ろに立っていた。
「篝!」
「ああ、いいんだよコイツは。後ろに立たれても負けることはねぇ」
そ、そうなのか?大丈夫なのか?篝の背後にビタッとついてるけど。
篝は剣士だ。その篝が簡単に背後を取らせるなんて……この沖田って人は一体……?
「私に負けた馬鹿犬だよ。もう十回は負けてる」
「……まだ本気を出してないだけです。それより、二人はいつからの知り合いなんですか?」
(……変だな。前はこんな事気にならなかったのに。今は、僕が知らない篝を知ってる人がいるのが嫌だ)
「はぁ?なんでお前にそんなこと話さなくちゃならないんだ?」
「まぁまぁ篝。ここは俺が……」
俺は篝に馬鹿犬呼ばわりされている沖田さんに篝との出会いからを説明した。
篝は無意識のうちに沖田を信用しています。沖田以外なら簡単に背後は取らせません。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




