店内で一触即発!
斉藤がおときに酷いことをしているのかと勘違いした篝は、斉藤に対し敵意を剥き出しにする。
「……は、チビは私の方がいいってよ。でかいだけの壬生狼は帰んな」
「……なんだと……?」
ドスの効いた声で篝は斉藤に凄む。
殺気漏れ出る斉藤にも一歩もひかない姿勢だ。
むしろ自分から向かって行っている。
篝も、「お友達になってください」といういじらしいおときの願いを叶えてあげたい一心だった。
そして何より自分の背中で震えているおときを守ってやりたかった。
両者睨み合いが続く中、永倉が仲裁に入った。
「ハイハイお二人さん、そこまで。今日は殺気を振り撒きに店に来たんじゃないだろ。おときさんと買い物に来たんだぞ」
永倉の言葉に、篝はいくらか冷静さを取り戻し、その場の空気が緩む。
(そうか、そういえばそうだった。この壬生狼はいい事言うじゃねぇか)
「そっか、悪いことしちゃったなチビ。怖かったよな」
篝はそう言って細い腕でおときの頭を撫でる。
「…………」
斉藤から再び漏れ出る殺気を感じ、慌てて永倉が諌める。
「はじめ!嫉妬しない!よく見てみろあれはじゃれあってるだけだ」
と、そこへ。
「僕はこれがいいです」
篝と斉藤のやりとりを見ていた沖田が割り込んできた。
「総司、余計ややこしくなるからお前は我慢しろ」
永倉が狭い刀屋でわちゃわちゃしてきた面々を諌める。
「なんだ馬鹿犬。お前はその腰の愛刀で充分だろ」
「……山猫を斬るのにこの刀では勿体無いですからね」
「んだとぉ?負け続けのくせに。口だけは一丁前だなぁ?」
「……今ここで斬ってもいいんですよ?」
「上等だ、この負け犬!」
ヒートアップした二人はそう言い合いながら刀屋を出て行ってしまった。
だいぶわちゃわちゃしてまいりました。
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