山から降りて買い物へ
場所は黒谷。ここで篝はおとめと待ち合わせをしていた。
会津藩 黒谷のお屋敷にてーー
「お、総司に勝った秋月じゃねえか。久しいな。あの日以来か」
そう永倉が話しかけたのは女剣士ーー秋月篝。
「……壬生狼が気安く話しかけんな。お前こそここで何をやってる。ここは黒谷だぞ」
「今日は敏姫様の護衛だ。ところでその『壬生狼』ってのやめろよ」
永倉は持っていた箒を肩に担いだ。
「『壬生狼』と馴れ合うつもりはない」
「総司とは馴れ合ってんのに?」
それを聞いた瞬間、篝から殺気が漏れ出る。
「あれは馴れ合いじゃねえ。殺し合いだ」
おお怖、という感じで永倉はすぐに手を挙げた。
「そんなに殺気立つなよ。それで今日は……」
「ああ!待たせちまったね!篝!」
「おとめさん、篝と出かけるんすか?」
篝はとめの姿を見ると一礼した。
「そうだよ。この子素材はいいのに活かし方が全然わかってなくてさ。何か買ってやろうと思ってね」
「……恐縮です。おとめさん」
「はっはっは!そっかそっか!だったら護衛をつけなきゃな」
篝はキッと永倉を睨む。おとめに対する態度とは正反対だ。
「そんなことしなくても大丈夫だ。私がいるのに……」
「総司ーッ!お前の宿敵が来たぞぉ!」
「なっ……」
永倉は篝の話も聞かず沖田を呼んだ。その顔はニヤけており、どう見ても楽しんでいる。
「やっぱり『壬生狼』は嫌いだ!ろくな奴がいねぇ!!」
また一波乱ありそうな……
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