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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第十四章 山から降りた山猫

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最高だ、あんた。

果たして試合の結果は?


※改行多めです。何故かバトルシーンは改行多めになります読みにくかったらすみません。

 沖田の茶色の瞳と、篝の黒い瞳が交差するその一寸ーー


 篝はその隙を狙って木刀の柄で沖田の手首を打つ。


「っ!!」


 びり、と痺れを感じて……沖田の手から木刀が滑り落ちる。


 カランーー


 乾いた音が響いた。


 その瞬間にはもう、篝の木刀の切っ先が沖田の喉元で止まっていた。


「…………」


 演武場が静まり返る。


 風の音だけが響く。


 沖田は目を見開いたまま動かない。


 負けた。


 自分が。


 女に。


 しかも真正面から。


「ーーそこまで!!」


 容保の声が響く。


 それでようやく周囲がざわめいた。


「総司が負けた……?」


「いや、今のは……」


「なんだあの女……!」


 永倉ですら言葉を失っている。


 斉藤だけが静かに目を細めていた。


(……やはり強い)


 そして。


 沖田はというとーー


「…………」


 喉元に突きつけられた木刀を見つめたまま、突然笑い出した。


「……あはは」


 肩を震わせながら。


「最高だ、あんた」


「は?」


 篝が露骨に顔をしかめる。


「もう一回やりましょうよ」


「……断る」


「なんで?」


「面倒臭ぇからだ」


「じゃあ明日行きます」


「来んな馬鹿犬」


 その瞬間。張り詰めていた空気が一気に弾け、とめが吹き出した。


「馬鹿犬だってぇ?あの沖田が!?」


 永倉も腹を抱えて笑う。


「ぶははは!!総司が馬鹿犬だってよ!!」


「……ふ、」


 斉藤も静かに笑っていた。


「……うるさいですよ皆さん」


 沖田は負けたのに笑っていた。


「……ふふ……」


 悔しそうなのに。


 でもどこか嬉しそうに。


 その様子を見ていた敏姫が、小さく微笑む。


「まあ……仲良しになれそうですね」


「敏、それは違う気がするぞ……」


 あの緊迫感に塗れた試合のあとの感想がそれだとは。


 容保は敏姫の肩を引き寄せながら沖田と篝の言い争いを見ていたのだった。

沖田は新しいおもちゃを見つけた子どもみたいですね。


秋月篝と沖田と新撰組とおとめとおときと敏姫と容保公とその他!これからどうなっていくのか楽しみですね。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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