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もう一度、あなたと。  作者: 杉野仁美
第十三章 壬生詮議組?

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局長が行方不明に?

本格始動(そうでもない)を始めた「壬生詮議組」。

またの名を「熊二人と問題児」。


今度は近藤局長が行方不明になったらしい。

 壬生屯所ーー斉藤の書院にて。


 今日もおときは文机で手紙を書く練習をしており、斉藤はその様子を穏やかに見つめていた。


「できました!師匠、添削をお願いします」


 ふむ、と斉藤はときの手紙を受け取って読む。


「……ここは『と』くさんではなく、『た』くさんだ」


「はい!師匠!えーっと……『たくさん教えてください』」


 ときの一生懸命な様子を眺めて、斉藤の胸がチクリと痛む。


(なんだ、この感じは……)


 ときの長い黒髪、長いまつ毛に縁取られた大きな黒い瞳……

 涼やかな声を紡ぐ可愛い唇……


「……とき……」


「ん?なんですか師匠?」


 斉藤はときの顎を撫で、顔をこちらの方に向ける。


「……師匠??」


「……とき、俺があげた櫛は付けてくれないのか?」


「えっ!?//あ、あれは私のような者には勿体無いです!時々出して眺めるだけで充分……」


「……ときに似合うと思って選んだんだ。いつも着けてくれると、嬉しい」


「……師匠……」


 二人の顔がどちらかというともなく近寄り、口付けをするかという距離に近づいた時ーー


「おい!はじめ!邪魔するぞ!」


 空気を読まない永倉が書院の襖を豪快に開けた!


「…………どうした、はじめ?なんでそんな所に?」


 永倉の視線の先には書院の端っこでこちらに背中を向けながらおときの文【を読んでいるふりをする】斉藤と、何故か文机の下に隠れようとするおときの姿。


「……新八、用があるならまずは襖越しに確認しろ//」


「確認って俺らの仲で……」


 言いかけた永倉は、文机からそろそろと出てきたときの真っ赤な顔を見て全てを悟った。


「なんだ、本当に邪魔だったのかぁ。はっはっは!」


「……新八うるさい。で、用はなんだ?」


「ああ!実は近藤さんが行方不明になっちまったんだよ!」


* * *


 場所は変わってここは黒谷のお屋敷 侍女部屋ーー


 斉藤と永倉は、とめを訪ねていた。


「近藤さんが行方不明??それを何故私に知らせるんだい?新撰組のことは新撰組で解決しとくれよ」


 私はとめ。たった今近藤さんが行方不明になったことを告げられた女だ。


「それが組を動かすほどのことじゃないんだよなぁ」


「……近藤さんは最近しょっちゅう出かけてる。誰にも何も伝えずにな」


 そう言う斉藤の隣には、ときがちょこんと。

無意識か何か知らんが、斉藤と手を繋いでいる。


 これで付き合ってないっていうんだからそっちの方がミステリーだろ!!


おとめの最後の一文には同意しますね。汗


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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