理恵寿登場
「あ、ようやく起きたね」
二度寝から目覚めたのと同時に光風の声が聞こえてくる、部屋にあった時計をみると10時だった。
「それじゃあ理栄寿の事を聞きにギルドに行くわよ」
「え?」
光風が何を言っているのかが分からない確かに今日何かをする予定だったのは覚えているんだけど…
「そもそも理栄寿って誰だ?」
光風の発言からすると理恵寿というのについて聞きに行くということは分かったのだが、
「あ、えっと…忘れちゃったの?」
「どうやらそのようです」
「じゃあ理恵寿が帰って来たって事だ」
あぁ、そういえば、異世界人は帰って来る時にその世界の人の記憶を消すんだった、なるほど、それで俺の記憶も消されたって事か…
「これは光風に任せるわ、俺容姿も思い出せねぇーから」
俺に協力するすべはない仕方ないからもう一度寝てようかと思っていたら光風に手を引かれた
「じゃあ、まずギルドへ行くわよ!」
――――――――――――――――――――――――――
「あ、いたわ」
どうやら光風はギルドへ来て早々に理恵寿を見つけたようだ、俺には誰が理恵寿なのかサッパリ分からない
「なぁ、どの人だ?」
「あぁ、あの正面にある椅子に座っている子よ」
と光風に言われた方を見てみるとまとまった長い水色の髪に綺麗な顔をしてるがちょっと幼く見える子がいた。
「本当にあの子なのか?」
「えぇ、そうよ、記憶のない春夜に言っても正直意味ないけど向こうの世界では髪黒くして眼鏡掛けて優等生ぶってたからね」
やっぱこの世界は基本的に可愛かったり綺麗だったりする人が多いな、だかその中でもあの子はずば抜けて可愛い、あれはアケナさんに並ぶぞ、そのアケナさんは今日はいないようだけど、
「誰が優等生ぶってたんですか?」
と、ついさっきまで椅子に座っていた子が光風の前に来ていた、
「ねぇ、理恵寿私聞きたいことがあるんだけど」
「そうですか、奇遇ですね、私もスピ…」
「ぎゃあーーーー!」
「急に大きな声を出さないで下さい、どうしたんですか?」
すると光風は理恵寿に何かを話し始めた。理恵寿はスピと言ってたな、また光風の名前の件についてだろう、昨日といい今日といい本当に何があるのだろうか…どうやら理恵寿は納得したようで
「光風さん私からいいですか?」
「えぇ、いいわよ」
理恵寿は俺の事を覚えているのだろうか覚えているのだとしたら理恵寿の聞きたいことは大体予想ができるような気がする
「どうして星月さんがこちらの世界にいるんですか?」
俺のこと覚えてたんだな、さてどうしたものかと考えていると光風が理恵寿にこれまでの出来事を全て正直に話した。
正直にこの事を話すなんて相当理恵寿の事を信用しているのだろう
「そういうことでしたか、それでは光風さんの質問も分かったような気がします、その前に星月さんに私の事を思い出してもらいます」
思い出してもらうってどういうことなのだろうか
「リメンバー!」
いきなり理恵寿が魔法を唱えた。それで思いだした、思い出しちゃったあれ?理恵寿ってこんなキャラじゃなくね?理恵寿っていつも教室の隅で本読んでて、眼鏡掛けてたし、光風がさっき言ってた事がよく分かったような気がする。なんかギャップがすごいな…ってその魔法を俺が覚えて向こうの世界で使えば記憶取り戻せるんじゃないのか?
「あ、星月さん向こうの世界ではこちらへ帰って来る為の魔法しか魔法は唱える事が出来ませんからね」
それは残念だ、それじゃあ聞こうか
「「どうしたら春夜(俺)は元の世界に帰れるんの(だ)?」」
光風と声が重なった、なんか気持ちいいな声が重なるの
「やっぱりその質問ですか、私は星月さんがいない事に気づいてクラスメイトに星月さんについて聞いたのですが完全に忘れていましたよ、ちなみに私が星月さんよ事忘れないのはこの世界の住民だからでしょう」
あ、終わった、これで俺は元の世界に戻れなくなってしまった
「なぁ、俺これからどうしよう」
「あ、それなら私達の住んでいる村へ来てみてはどうですか?村長は物知りですから、もしかしたら記憶を取り戻す方法も知っているかもしれませんし」
「そうか、ならその村へ行こう」
やる事がなく、このままこの町にいても自分の所持金はゼロのため光風に借りを作ってしまうので迷わず行くことにした。
―――村へ向かう途中の道で―――――――――――――
「なぁ、なんで理恵寿って光風や俺に敬語なんだ?」
「えっとそれはですね…私にとって二人は先輩だからですよ」
「え?」
「私たちの世界では小学校と中学校で飛び級と留学があるんですよ、それで私は飛び級してて光風さんは留年してて学年が一緒になったんです、」
「えっ、じゃあ歳は?」
「私は春夜と同じ16よ」
と光風が答える
「あっ、私は2つ下の14です」
ん、2人とも誕生日はまだって事か?
「そうなります」
光風は留年してんのかよ…この世界のレベル高いのに頭悪いのかよ…それと気になっていることがもう2つ
「なんで2人とも高2から始めたんだ?」
時空の狭間で異世界に行く時には職業も選べると言っていたそれなら高校生をやる時には普通高校1年から始めた方が良いような気がするんだけど
「私は留年の分を取り戻そうとして」
なるほどな、そんなことしても勉強が更に分からなくなるだけなんじゃないのかよ
「つまり見栄をはったんだな」
「何、魔法を打たれたいの?」
「す、すいませんでした」
クソ、いつか俺がコイツのレベルを超えたら脅しまくってやる
「そんじゃあ理恵寿は?」
「高校1年の勉強だと簡単そうだったからです、まぁ、高校2年の勉強も思っていたより簡単でしたけどね」
あぁ、なるほど、俺の高校そこそこな高校だったんだけどな、理恵寿は毎回のテストでも1位を取っているし相当頭がいいのだろう、一つ気になる事が増えた
「なぁ、理恵寿のレベルって…」
「79ですが…」
高えーなんでこの2人そんなレベル高いんだよそれに75レベ超えてるから職業あるじゃん
「ちなみに職業は?」
「僧侶です」
恐らくこの世界でも僧侶は回復職だろう光風が魔法使いで理恵寿は僧侶か、これに俺が戦士とかになれば結構いいパティーになりそうだな、まぁ俺の職業はいつ付くか分からないんだけど、それに俺は冒険をするつもりはないからな、高レベルのモンスターとか怖いし、それに俺狙われるし、実はさっき町を出てからプチプチくんが俺をめがけて突進してきているこれが高レベルの魔物となると今のように光風や理恵寿が簡単に倒せなくなってしまうだろうし
「そういえばなんでスピカは3月25日に異世界にきてアリエスは4月5日なんだ?」
「え?なんで春夜そんなこと知ってるの...私教えた覚えがないんだけど...」
「いやだってお前が異世界に入れる期間は30って言ったんだろ」
「あ、そっか、それで計算したのね、なるほど、なるほど、私が3月に来たのは景色のいい日本を観光するためよ」
「私は日本の春休みが開けるのが大体そのくらいと聞いたのでその日に異世界に行くことにしました」
やっぱアリエスって真面目なんだな、すごい勉強熱心だ、スピカと正反対だわ、よくこの2人仲良くやってるな
「さて、じゃあ最後の質問な」
「はい」
最後の質問は俺がさっきまでいた町にいる時から気になっていた事だ
「光風のこっちでの本当の名前って何って言うの?」
すると光風は
「私の名前を春夜に私から教えることはないと思う
わ」
「そうですか」
そんな風に言われるともっと気になるなまぁ、今回は諦めておこうしつこい男は嫌われるって言うしな
「じゃあ理恵寿は?」
「そうですね、私はこれからこっちの世界での名前で呼んでくれますか?光風さんも星月さんも」
「私は構わないわよ、異世界に行く前までもずっとそっちで呼んでたし、それに私が理恵寿って呼んでたのは私にこっちでの名前がある事を春夜にばれたくなかったからだし、今となっては意味がないからね」
「あ、うん、俺もいいけど俺のことも春夜とかで読んでくれよ」
「分かりました、えっと…春夜さん、私の名前は愛清 理恵寿の"あ"と"り"と"え"と"す"を取ってアリエスです」
なるほど本当の名前はこっちの世界の名前に含まれていたんだな
「そうか、よろしくなアリエス」
「はい!」
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「そうか、ご苦労であったアケルナル」
「はい、魔王様」
「まさか、スピカが異世界人を連れて来るとはな、もしかしたら私の命を狙っていんじゃないのか?」
「それは分かりませんね、これから私も彼女らを尾行しようと思っています」
「うむ、これからもよろしくたのむ」
「はい、魔王様」
スピカはスピカが幼き頃に私が見つけた、というよりは世界中のものが知っているほどの才能があった彼女はまだ冒険者登録をしたばかりだというのに魔法を使ったということが世界中に広められていた。ごく普通の町で過ごしていたのたがそれでは勿体ないと我が魔王軍によってスピカが住んでいた町を潰し両親を殺しスピカを攫ったそして魔王軍幹部とした。しかし攫ったのはいいのだが泣いてばかりでこのままでは育たないとスピカが9歳の時にアケルナルと一緒にこの城を抜け出してもらった、中学を卒業し異世界に行き、それを終えたら我が魔王軍の幹部として再び向かい入れようとしていたのだが、どうしたものか異世界人と一緒に帰ってきてしまったという。チッ、我が父が異世界人に殺されてしまっただけあって異世界人は正直何をするか分からないこれは早めに手を打っておいた方がいいかもしれない。
まぁ、今となってはスピカは世界中で恐れられている、最強の魔王軍幹部としてな、きっと彼女もそれは知っているだろう。そしてきっといつか戻って来る日が来る事であろう
「アケルナル」
「はい、なんでしょうか」
「こちらからも手は打ってみる、それと気をつけてくれ異世界人は何をするか分からない」
「はい、魔王様」




