17.聖女様と魔導書
「なに?今日は自殺志願者が多い日なのかしら?」
こ、この声は!…………どちら様?
大きなキノコのような帽子に白いヒラヒラとした布がついている。
真っ白なローブがキノコの柄みたいだ。
帽子の下には淡黄色の髪がお下げになっていて、顔もめっちゃ整ってる。
身長と声からわかる通りの幼い顔つき。
ピンク色のほっぺたがかわいい。
そしてすごく大きい瞳は向日葵色。
淡黄色の長いまつ毛に縁取られていてキラキラ輝いている。
こ、これは!ツンデレ系美少女?!
名前を聞いて仲良くしなければ!
「ええーと、お名前をお伺いしても?もしくは名刺を頂きたく……」
「え??覚えてないの?数日前にあったばっかりでしょ??」
「キョウ、キノコといえばー?」
「ハッ、キノコ聖女様?!」
「あんたら、あたしのことそんな風に思ってたの?!ブッ殺すわよ!」
「ちょっ、ちょっちょっほんとに聖女様にゃ?」
「ええそうよ、やりたくもないしなんか嫌われてるけど聖女やってるわ」
「キョウ、賭けは俺の勝ちだな」
「フラグ回収!ジン、お手柔らかにお願いいたします」
「考えておこう」
「ハァ…………なんであんたらこんなとこまで来たの?」
「あ、そういえば忘れてた……」
「聖女様ってー何でも治せんのー?」
「何でも、何でもねぇ……あれでしょ?多分そこの銀髪の左目がどーちゃらこーちゃらでしょ?」
「おお、よくわかったな。できんのか?」
「態度どうにかなんなかった?まあ端的に言うと無理ね。」
「え、え?え、え?何故?」
「私の機嫌の問題とかではなくまあ理由があるのよ。」
「その理由が知りたいにゃ」
「んー………………そうねー、正直なところあんたらのこと信用できないわ。あたし、一応癪だけど教会所属なの。銀髪は魔物の象徴のコスプレ?してるし。それ、悪魔?それともドラゴン?」
「あドラゴンです。」
「じゃあ事故PRからしていくかー」
「事故じゃなくて自己な?」
「何日かぶりのキョウです!呼び方は何でもいいけど暴言はやめて…………ね!」
「マルトにゃ!口調いじり禁止にゃ。」
「アイだよー、私も教会大っ嫌いー!お仲間特典で信用してねー」
「ジンだぜ。コメント言うことないだろ」
「わかったわ。銀髪と灰猫と紫と赤犬ね。」
「なにがわかったのー??」
「わかったわ。(わかってない。)」
「そこの紫声真似やめなさい。全然似てないわ。」
「というか紫って何ー??私一応ひよこなんですけどー」
アイ竜の変身を解いて羽をだす。
紫色の羽をパタパタとしようとして動かないんだったって呟いた。
聖女様は冷笑した後にこちらに向き直る。
「で、信用してもらえたにゃ?」
「無理」
めっちゃスパーンと切り捨てるじゃん。
えー?この流れ、めんどくさいこと解決しないといけない流れでは??
「ハァ…………一応。あたしの名前はリブロ。信用して欲しいならそれなりの実力を見せてみなさい。」
「うわこの流れ。予測してた通りというか」
「諦めるにゃ。冒険と厄介ごとはイコールで結ばれる関係にゃ」
「で、なんだ?リブロ。」
「呼び捨て……まあいいわ。頼み事は暴走コアの鎮圧。鉱山にコアがあるってことは知ってる?」
「あー……これロイライ姉弟が言ってたやつかなー?」
「あー、鉱山のコアが欲しいってやつか?」
「あら?そっちも鉱山のコアが必要なの?」
「そうとも言うにゃ」
「微妙すぎる応え方。」
「変人が増えたわね……」
明日にはリブロちゃんストレスで禿げちゃう!
kawaiiが世の中から減ることは防がねば!
「今困ってることがあってね……」
「やっぱり便利屋に転職か?」
「ありかもしれないにゃ。」
「そこ、口を挟まないの。こほん。ここら辺にある山って全部鉱山なのよね。まあ名物だから知ってるとは思うけど。その鉱山を作り出すコアを監視できるものがあるんだけど、そこから異常が検出されたの。」
「それをみてきて欲しいと?」
「まあそういうことね。あの街にいたのなら知ってるとは思うけどあたし逃亡中なの。ここにいたら追っ手は来ないから。」
「ちなみになんで?」
「ここで魔力が使えないのには気づいてるかしら」
「うん、それのせいでさっき死にかけたからな。」
「フラッシュがった」
「アイ竜がどうしたのにゃ?」
「だまれ猫ー。アイ竜の変身も魔法一回分くらいしか使えなかったねー」
「まあそれのせいでこの場所は捜索優先度が低い待て今何って言ったの?」
「えー?変身も魔法一回分ー」
「それの前!」
「アイ竜ー!」
「なにここ竜飼いいるの??アイってその紫よね?さっきひよこって言ってなかった??」
「ハテナが飽和してる……先に答えてもらいたいことがあるんだけど。魔導書って知ってる?」
リブロが何かを察したような顔になる。
これは、ビンゴかな?
「知ってるわ。なんて言ったって、あたしも魔導書だし。」
思わず指パッチンしたくなったけどどうせ鳴らないから我慢する。
きたーーーーー!そうだよね!
マル君すごいよ!
「やっぱりにゃ?まあそうだとは思ってたけどさっすが俺にゃ!」
「止まらない自画自賛!だけど私もすごいとは思う!」
「まあ、腹を割って話しましょうか。」
100話目ですねおめでとう!!
ここまでみてくださっている皆様には本当に感謝しております!
100話記念で何かやると思うのでお楽しみに!




