第4話〜新生ジマーマン開店〜
うし、今日店に出す分の木製食器類の加工完了、大丈夫だよね?スプーンは口に入るから丁寧にヤスリがけしたしお玉もしゃもじもちゃんと料理に入っても大丈夫な防腐剤を塗った···まあ、今日塗った奴は明日以降に出す商品だけど
で、後は試しにマネキ様の木像も20個程彫った、マネキ様の姿が分からなくても猫の木像として買われないかな〜?という下心で
「うし!」
パンッと頬を叩き気合を入れジマーマンの扉に掛かってる表札を「CLOSE」から「OPEN」にひっくり返す
〜3時間後〜
「客が来ない···」
いや、チラチラと覗いてくる人は居るんだけど入店までいかない、まあ、木製食器だからそんなに頻繁に買い替えないんだろうな
「まあ、初日なんてこんなもんか···」
もう少し村に馴染めば買いに来てくれる人も出てくるんだろうなぁ···
と、黄昏つつ工房をウロウロしていたら
「あれ?これ···」
見つけたのはある一冊の本
「えーと···題名は【神の御姿】?」
ちなみに何故文字が読めるのかというとこれもマネキ様のアフターケアだったりするのだ
「文字が読めんと苦労するにゃ」
という1言を置いてからマネキ様の肉球が額に触れたと思ったら文字が読める様になっていた···というわけである
まあ、文字が読める経緯は置いておいて【神の御姿】という本を適当に開く、開いたページには
「これ、図解?」
神様の立ち絵が描かれており正面だけではなく背面、側面全て分かりやすく図解されていた
「···試しに彫ってみる、か?」
今開かれてるページにのってるのは【豊穣神ミノル】、女神の様だ
「えーと、角材角材、サイズは···1mくらいで試作かな」
1m四方の角材を取り出しまずは下書き、大まかな輪郭を描く、次に切り出し鋸とちょっと大きめな彫刻刀で全体像を切り出す、細かなパーツ部分はまだ彫らない、と作業していると
「こんにちわー」
と、店舗の方から声
「あ、はーい、いらっしゃいませー」
と、答え店舗側に顔を出す、そこには白銀の髪をショートカットにし目は垂れ目の女の子がいた
「あ、こんにちわ!貴方がマネキ様に連れられてこの村に来たお兄さん?」
「はい、そうですけど」
「私はキキ、エト村長の孫です」
「これはご丁寧に、俺はハヤトって言います」
「はい!よろしくお願いしますねハヤトさん!早速ですけどお玉とスプーンをくださいな」
「はい、お玉とスプーンね2つで銅貨1枚ですよ」
「はい、銅貨1枚」
「はい、確認しました」
「あ、それと···マネキ様の木像も1個買って良いかな?」
「あ、棚に陳列してある奴なら銅貨1枚だよ、まだまだ練習中だからね」
「はい!じゃあ1つ貰いますね!はい、銅貨1枚!」
「はい、ありがとうございました」
「うーん、スベスベで癖になる手触り、おっと、また来ますねー」
と、ブンブン手を振って帰っていった
「うん、ちゃんと売れたね」
自身の作った物がちゃんとした値段で買われる、これがこんなに嬉しいとは
「おっと、作成中のミノル様の木像完成させねば」
大まかに形を切り出した木像を彫刻刀で模様をつけていく髪の厚さに注意しつつ彫り出し穴を開けない様に目を彫り顔を彫り身体の凹凸にしっかり陰影をつけ脚も綺麗に彫りだし詳細な形を作り上げる。
「ふぅ···よし」
詳細な形を彫り出し終わったら後は塗装、黄色い髪、血色良さげな肌色、纏う衣の色は上着が青色、ズボンは茶色、爪の色はピンク、手に持ってる麦穂も忘れずに着色
「うし、出来た【豊穣神ミノル立像】···1mはちとデカかったか?まあ、いいや」
とりあえず塗料を乾かす為に店の裏手に出しておく
「こんにちは」
「あ、はーい」
その後客足がポツポツと続き何とか今日の分の商品は捌き終わったのだった、ちなみにマネキ様の木像も5個程売れました。




