第3話〜異世界で最初の作品〜
翌日、工房に置いてあった30cmくらいの端木でとある物を彫る
ナイフで大まかな形に彫り彫刻刀で細かい部分を彫り木材用の塗料で塗装
「と、出来た」
それはマネキ様の像、マネキ様は三毛猫模様なのでそれも再現した
「この世界の招き猫、なんてね」
フッと笑ってコトっと商品陳列棚の端っこに置く
「おはよう、ハヤト君」
「あ、おはようございます村長」
「今日の朝ご飯持ってきたぞ」
「ありがとうございます」
「よいよい、朝ご飯はベーコンエッグのサンドイッチじゃよ」
「どうもどうも」
と、サンドイッチを受け取り店舗側の椅子で食べる、うん美味い
「おや?これは?」
と、言って村長が手に取ったのは先程作ったマネキ様の木像
「それですか?道具を手に馴染ませる為にチャチャっと彫ったマネキ様の木像です」
「···ほうほう、成程成程」
と、言いながらクルクルと木像を回し検分する村長
「うん、良い腕じゃ、これならすぐにジマーマンを開店出来るな」
「そんなに、ですか?」
「ああ、素人目に見てもささくれもなく手触りもスベスベで···これを起きてすぐに作れるなら腕は保証できるというもんじゃ···これ、いくらじゃ?」
「あ、試作品ですので販売は考えてないんです」
「そんな···こんなに可愛いのに···」
「···ん〜、仮に、仮にですよ?値段をつけるとしたらいくらつけますか?」
「え、素人目のワシが決めても良いのか?」
「仮に、です、自分の腕がどのくらいの値段で買われるのか気になったので」
「ふむ···銅貨4枚じゃな」
この世界の貨幣価値は木→錫→銅→銀→金の順に高くなり銅貨は元の世界でいう100円だ
「銅貨4枚も払ってくれるんですね」
「ああ、ワシは木工芸には疎いがそれなりに商売はしておる、商売人の目利きとしてソナタの腕には銅貨4枚の価値があると断言しよう···まあ、あくまで素人目じゃ、もっと詳しいモノが見たら下がるかもしれんし上がるかもしれん」
「成程···」
「銅貨4枚で不満か?」
「いえ、今の自分の腕の指標になりましたんで大丈夫です」
「ふむ、励めよ若人」
そう言って村長は帰っていった、しかし俺の木工芸の腕、そんな高値なのか、うん、ちょっと自信出てきた、さて、数が必要な量産品の食器類を彫らないとな




