表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

603/617

第599話

「遅くなりました」


「待ってたで。ほなキノコの確認な」



俺がコカちゃんを迎えに行っている間にテイマーさんからの聞き取りは終わっていた。後日、事前に毒キノコ排除していない状態の山に行き、どれぐらい成果が出せるか確認するのだとか。それによって来秋にどれぐらいの頭数を対キノコ要員に割り振るかを決めるんだって。毒キノコの摘み食い対策にはポーションもあれば解毒の魔法もあるし、コカコッコに頼る事も出来るので、どれが一番効率的か探るんだそうな。



「結構な量が採れたんですね」


「せやな。【ジロール茸】は土汚れを除去したら売りに回せるね。【ポール茸】は一本だけやったから欲しがってた食堂に直に卸すわ。ほんでな、【トリル茸】がホンマ仰山(ぎょうさん)採れたんや。半分は商業ギルドが取り扱うけどな、残り半分はヒト族領に売りに行くわ。豚さん達には感謝せんとね」


「普通の豚さんは【トリル茸】探しが得意みたいですね」


「アレ、ホンマにビックリしたわ。テイマーはんが居んと、見つけ次第食べるんやろけどね。オスでもメスでも探す能力差は無さそうやったわ」


「となるとオスに探させるんですよね?」


「せやろな。メスに中毒されたら繁殖に問題ありそうやし」


「カーン兄貴、お疲れ〜。報告書を提出したら俺は上がるからね」


「羨ましいわ。まぁナオが()るから残業も気にならんけど」


「えっ、ナオを連れて家に行くよ。今夜はチーウも戻ってきてるし」


「聞いてへんよー!!」


「だって教えてないからね」


「イケズ!! ホークのイケズ!!」



カーン=エーツさんからナオ=エーツさんを守る為の努力がハンパないわ。



プープ プープ プー

(「ご主人様、アタシお腹空いたんだけど〜」)


「あっ、ゴメンね。晩ご飯前だからオヤツに【野草クッキー】でいい?」


「あ、堪忍な。もう少しだけ付き()うて」



今回、四大茸と豚の嗅覚による茸採取検証実験に参加したメンバーには報奨金という名の仕事料が支給される。加えて学生は単位も取得出来る。そして一部の食用可なキノコ、つまり食べられるけど人気の無いキノコは格安で分けてもらえる。俺はナメコ一択ね。後でミケヲさんとナメコおろしを食べるんだ。そして水煮ナメコをミキサーにかけた後に固める事でプリンの様な物を作り上げる予定だ。


そしてナメコを水煮しておく時間的余裕が無いので、商業ギルドの備品の時間停止のかかる保管庫に仕舞ってもらう事にした。それもこれも『次元収納(インベントリ)』の偽装工作の為だよ。偽装工作をするのに金を惜しんではいけない。まぁ、オロール先生に預けるという手もあるのだが、預けたら最後、俺の知らぬ間に酒の肴になってこの世から消滅している可能性大。



「それと話は変わるんやけどね、ヒト族領の例のウサギのイベントやけど……」



ウサ耳イベント、ドワーフ領内で流行っている訳でもないし、辻占せんべいは意見した俺の手を離れていったので意識の中からスッポリと抜け落ちてたよ。アリさんのガーネットもそっちに納品しなくてよくなったしな。



「どうかしたんですか? まさかトラブルが?」


「いや……な、ウサ耳カチューシャも辻占せんべいも世に出たばかりなんやけど、メッチャ売れてて増産が追い付かへんねんって」


「そうなんですか!?」


「あないな世俗的なイベントやとお貴族はんは静観するものなんやけどね、もう食い付いたお貴族はんがいたらしいわ」



そりゃあ、前世でいうところのカップル成立からのクリスマスのお泊りデートと初詣とバレンタインを足して三で割ったみたいなもんだからな。肉食系のヒト族連中には人気が出るだろうよ。



「ほんでな、流石に生産が間に合わへんから今シーズンの受注は打ち切ったんやて。まぁ、一の月の二の週・九の日までは生産するんやけどね。そこで終いや」


「凄いですね」


「お相手探しにエエ口実やもん。流行りモンに乗っかったらガツガツしてると思われへんしな」


「流石はカーン=エーツさん、愛の伝道師だけはありますね」


「誰が愛の伝道師やねん。そんな人、どこにおるん?」


「いや、ボクの目の前にいますけど」


「おったか?」



プッ クスクス……「カーン兄貴、マジでウケるよ。兄貴の言うところのオモロー!! だよ」


「嫌やわー。自分そんなん思われとったん? これでもイケオジなんやけどなぁ……」



イケオジ!? イケナイオジサン、略してイケオジに違いない。



「そうだ、あの梯子ジジイのハシゴくじですけど、今冬は年末年始に十日間のお休みが有るじゃないですか。そこで、誰と過ごすか、どう過ごすかをくじ引きして……って風にしたら少しは広まりません?」


「それ、エエね」


「ちょっと待って、書類に追加するから」


「ミーシャはん、もっとホークの仕事を増やしてもええんよ」


「回り回ってカーン兄貴の仕事が増えるだけだよ!!」


「アカンがなー!!」



こうしてみると、ジョー=エーツさんってマジメでマトモだったんだなぁ……。


そうだ、ラルフロ=レーンさんに飾り石は不要だと伝えに行かないと。でも今から向かいたくない。明日の配達になるけど商業ギルド経由で手紙を出すことにした。何かいい通信方法があればいいんだけどねぇ。転生者以外でも使える、時空を突き破る新聞的なシステムが欲しいわ。時空も空間も無視する糸電話でもいいんだけど。


カトリーヌが晩ご飯が待ち切れないって伝えてきたので、冒険者ギルドで晩ご飯を済ませて行こう。



冒険者ギルドに着いたはいいけど、従魔と入れる家族(ファミリア)風呂が空いてるって表示が……。どうしよう、皆とお風呂したーい!!

4/24〜4/30、早めのGWって事で投稿お休みいたします。5/1から投稿再開です。


宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ