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第598話

ザン=ギュラー先生が提示してきたのは三色の綺麗な透明の結晶。パッと見、ピンクトルマリンと薄いブルーサファイアとエメラルドを連想させる。でも、その形状はちょっとあり得ない。



「ザン=ギュラー先生、綺麗な石ですけどそれは?」


「綺麗でしょ。鑑定してみたら?」


「あっ、はい」



いきなりだったので鑑定出来てなかった。それこそ息を吸うように鑑定出来ないと駄目なんだろうなぁ……。格ゲーで言うところの功夫(カンフー)が足りないわ。



(鑑定)

【合成岩塩】:カラフルな人工岩塩。様々な金属を含むので食用不可。装飾に用いる。



「これ、岩塩なんだ!!」


「そう。コカコッコだったら口に入れても大丈夫でしょ。それより岩塩だから口に入れる前に分解しちゃいそうだけどね」


「食べられないけど綺麗ですね」


「これ位のサイズだったら作るのも簡単だよ。混ぜる金属の比率は秘密だけどね。まぁ、錬金術を学べば教えてもらえるかな」


「でも何でまたここにカラフルな岩塩が?」


「えっ、授業に使う岩塩から不純物を除去したから、その不純物の再利用だよ。つまり材料は先日ミーシャ=ニイトラックバーグがやらかした岩塩だよ」



おうっ、あの岩塩だったのかよ。



「これ、本来は何に使うんですか?」


「岩塩で作る装飾品のワンポイントに使うよ。岩塩同士は土魔法の『塩対応(シオッツール)』で一体化出来るからね。その気になったら色付きの岩塩でステンドグラスみたいな作品も作れるよ」


「口に入れたら危険な装飾品だと思いましたが、ステンドグラスだったら流石に口には入りませんね」


「まぁ、安全性を求めるなら【スライムの死核】の方がいいんだけど、あれは色が少ない」


「あの、これってボクが貰って構わないんですか?」


「あげるよ。ただ、処分するなら学生課に提出するか、学園、商業ギルド、錬金術ギルドに持ち込んで処分依頼をしてね」


「これ、加工しても大丈夫なんですよね?」


「削りカスを食べなきゃ大丈夫だよ。工具は専用の物を使い使用後にスキルで清掃してくれれば問題無いよ。後は集塵の魔道具のある場所で作業すれば安心だからね」


「それならコカコッコに見せて確認します」


「そうだね、クライアントの意見は大事だからね」


「ありがとうございます」


「明日は作業する?」


「はい。他にも研磨しないといけない鉱石があるので、明日は集塵の魔道具の所で研磨作業をしたいです」


「じゃあ集塵の魔道具のところに集合という事で」



塩関係はまさかの土魔法の管轄か。そして『塩対応(シオッツール)』って魔法があるって話だけど、まさか他にも塩関連の魔法があるんじゃなかろうな。……って思って質問してみたら、 「あるよ、『塩触る時(シオザーワトッキー)』という魔法で、危険な塩に触れる時に使うと安全が担保されるものとか……」 と返されました。多分、まだ幾つかあるに違いない。




カラフル岩塩は個別にロウ引きされた【芭蕉紙】で包み、『キーボックス』に仕舞う。飴の袋の再利用ではない。明日は研磨作業に勤しむとして、十の日はワギュとラパンに会いに行かないとな。オロール先生とミケヲさんが家族になった報告をしていない。ガジェットは兎も角、コカちゃんと顔合わせもさせないといけないけど、そうなるとアルチュールさんも顔合わせメンバーに必要だなぁ。(たてがみ)を編み込みしてもらったりする事になるから紹介は必要不可欠。うん、行き当たりばったりは駄目だ。予定を組もう。


そして気になっていた事を確認する。アンディーの毛のボリュームの謎ね。



「アンディーってそんなにモフモフだったっけ?」


ムキュウ ムキュウ

(「あたち ふゆのけ  ふわふわ」)


「あっ、冬毛なんだ」


キュウキュウ

(「なつのけ さらさら」)



アンディーと会ったのは秋なので完全な夏毛にはまだ触れたことがない。来夏の楽しみがまた一つ。



ムキュウキュウ〜ン

(「ばーば ふわふわ さいこう いわれたの」)


「オロール先生でなくても皆最高だって言うと思うよ」


キュウ キュウ

(「ねこみけを たぶん ふゆのけ」)



えっ!? ミケヲさんも換毛する……のか。してるよな、うん。もう少ししたら初雪の便りを聞く事になる。まぁ、『ブルー=フォレスト』みたいに雪に埋もれる事はないんだけどね。




コカちゃんを迎えに行き、タッキーとチャーモに岩塩を見せた。まさかあんなにコカコッコのテンションが上がるとは思わなかったぞ。



「タッキー、チャーモ、【ホヤッキー】に取り付ける飾り石なんだけど、これはどう?」


コカコッ コッコー

(「おお、これは素晴らしい岩塩だ」)


コカッコッコッ

(「綺麗ね。そして美味しそうだわ」)


コカーッ コッコッ

(「少し危険な匂いがするのも高ポイントだ」)


コカッ コカッ

(「私は赤いのを着けたいわ」)


コカコッコー

(「俺は……悩むな」)


コッコッ コッコッ

(「あら、珍しいわね」)


「それなら全部飾り石用に研磨しておきますので」


コカコッコー

(「いや、そうではなく、一つ食べたいだけなのだ」)



そっちかーい!!



コッコッ コッコッ

(「あなた、困らせるんじゃありません」)


コッ……コカコッコー!! コカコッコー!!

(「しっ、仕方ない。緑の岩塩を装着する。青い岩塩は喰わせて欲しい」)


コッピョ コピョ?

(「ぼく、たべれる?」)


コカーッ

コッコッ


あっ、コカちゃんには与えてはいけないものだった模様。岩塩は成鳥(おとな)になってから、って事か。

4/24〜4/30、早めのGWって事で投稿お休みいたします。5/1から投稿再開です。 宜しくお願いします。

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― 新着の感想 ―
 これは非常食のホタテの貝を味付けするのに丁度いいって感じっぽい?
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