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アザトース動く!
ーーーーー「アザトースの宮廷」
宇宙の中心で不定形に膨張・収縮を繰り返す物体のみが鎮座する空間。
その物体の姿はまるで原初の宇宙の有様のようでもある。
古き戦いでとある神により、叡智なる知能の1部を封じられ眠りについた神であるその物体の名は「アザトース」。
永き時を眠るアザトースの夢見る世界により、この世界の姿が保たれている。
つまり彼女?(彼?)が快適に眠りについていなければ世界に多大な被害が出るという事だ。
しかし眠りについているアザトースにはニャルラトホテプという従者がいるのだが、そのニャルラトホテプが数100年前から戻ってこないのだ。
その代わりにニャルラトホテプの友人が世話をしてくれているのだがそいつもいきなり姿が見えなくなった。恐らく別次元からの強制的な召喚術の影響だろうか。
アザトースからしては一眠りもない時間なのだが
気になってしょうがない。
実際こんなにも寝ている必要はなく人間のように暮らしていれば
次元の歪みや、崩壊は起こらず惑星の1つが異常気象や、大地震に見舞われる程度で済むのだ。
彼女の影響力を考えれば小さくなるのだが、その惑星に住む人々にとってはそうではないだろう。
しかし、その被害もアザトースのさじ加減で調整は出来る。現在の異常気象くらいには出来るであろう。まあ、アザトースにはそこまでする興味も義理もないのだが……。
しかし、あの生真面目な堅物がここまでの期間アザトースの傍を離れなかったため気になって眠れなくなってしまった。眠いのだが、人化してニャルラトホテプを探しに行くとしよう。
アザトースは人化状態でのお気に入りの抱き枕(何故かシャチ)を抱えこの「アザトースの宮廷」を離れた。
余談だが、アザトースが目覚めた影響を著しく受けた惑星は太陽系第三惑星地球であった。
後に人々この異常気象を地球温暖化と呼んだそうな。
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ーーーーー王国北部 雪の街「アグリ」冒険者ギルド受付嬢
数日前私が受付した冒険者がいまだ帰ってこない。彼はランクD冒険者なったばかりだが新人のように勝てるわけのない相手を相手にするわけが無い。一日に多くの冒険者を見送る受付嬢にこんな悩みがあっていいわけが無いのだが……。
「また、例の彼を考えてたのか?」
「…………。」
受付で悩んでいるとギルドマスターが声をかけてきたがいつもこの人心を読んでいかのように声をかけてくるので苦手である。あぁ、彼が無事でありますように……。私の特別な人ではないが知り合った人が死んでしまうのは心苦しい。
「彼だって冒険者なんだ。いちいち気にしていたら持たないぞ。依頼表をくれないか?
……ふむ。彼が行った森の方面の依頼の数が増加しているな。特に魔物の討伐依頼が多いな。
普段森の奥の方に暮らしている魔物共が森の入口近辺に大量に移動したらしい。
これは1度調査隊を出す必要がありそうだ。
……そんな目で見るな。あの場所は調査中は出入り禁止とする。まぁもしも迷い込んだ冒険者がいたらこちらに連絡がくるだろうなぁ。
ま、俺には関係ない事だけどな。
お前は大人しくしていろよ……まったく……。」
ギルドマスターはそう言うとブツブツと何か言葉を呟き頭を掻きながら受付から出て言ってしまった……。
やっぱりギルドマスターは苦手だ。
無神経に心を読んでズカズカとはいってくる。
なのにこっちの不安ばっかり持って行ってしまうんだ。
デリカシーなんて彼にはないのかな?
ふふふ。
あの人が帰ってきたら教えてやろう。
私に特別な人が出来ました。相手には言ってないけどね。って、
さて、仕事が溜まってしまう前にやっつけなければ。
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