第十五話:地位と蝙蝠:
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船で目的地に向かう事半日程情熱の都イタルティア
までひたすら船は進み海鳥が羽ばたいてゆく
「そのマフィアに入り込んでる男は名前とか
他の情報はあきらかになってるの?それが
分からないとただ組織をフラフラしてる人
を片っ端から倒して本人か聞き出すしかないよ」
大猫の店主はカランとコップを鳴らし
「男の名前は何とシトラス・レモ=ネードだ
本名かは関係なくその名であまりに動き過ぎ
もはやその名が顔となっている中々マヌケな
悪党だが国外に逃げる時などには便利かな?」
俺は用意された果実水を飲みほし
「目立ち過ぎる偽名だなぁ、喫茶店とか
どうしてんだろう、でも俺達だけじゃ
流石に一団を相手には出来ないよ」
大猫の店主は果実水を一飲み
「まぁ、安心するがいい、あちらにちゃんと
協力者は用意している、こちらの事情も話
何とか協力してくれると決まった多少クセは
強いがプロ達だ役立ってくれるだろうさ」
と答えるプロというと騎士か何かかな?
その言葉を信じてついて来たが、何故か
ボロくデカイ古宿に着いた本当に此処で
あっているのか?それとも滞在する為の
宿なのか?取り敢えず入ってみるか
扉を開き周辺を見ると何やら新聞を読んでる
人物がやたらと多い、新聞が関わる人達
おそらく店主は椅子で眠っている、この店
大丈夫なのだろうか?こんな所に滞在するのか?
「店主起きてくれ、親愛なる友人サンだよ」
どうやら大猫の店主はこの宿のヌシと友人らしい、
テーブルベルをチリンと鳴らし起こそうとする
「客か、わるいな…少し陽射しが戯れて来たんだ」
そう言うと宿のヌシはバッとマントとを翻し
黒いスーツのポケットに手を突っ込み急に語りだす
「我が名は黒煙のカートン・スモーク元騎士隊副長
そしてこの宿の支配者である、さぁ人生の旅人達よ!
名の契約を記し大いなる日々を過ごすがいい!」
宿泊名簿にみなで名前を書いてゆき様子を見守る
「他者に踏み込まぬその心素晴らしい、人それぞれ
に世界を持ちその安寧を望んでいる、我への救いだ、
ありがとう少年達よ、君達に素晴らしき日々
在らんことを願っている、あとコレ宿泊記念の
紙製ブックマークだ本に挟んで使ってくれ」
それを受け取り俺達は宿の部屋に泊まり荷物を置くが
どうしても気になり同じ部屋の大猫の店主に聞く
「あの人達の中に、目的の人物は居たんですか?
なんていうか店主が色々やってても新聞を読んでて
普通なら気になって声をかける筈ですが
アレは何なんですか?もしかして普段からあんな
様子なんですか?結構な異常事態でしたが!?」
大猫の店主は顎を触りながら答える
「あの人は確か昔から、ああだよ、ちなみに
エントランスにいた者達は新聞社の社員と探偵だ、
この宿はゴシップ好きが集まり話をする場所
ただの趣味人と馬鹿には出来ない、一度話を
聞いてみれば分かってもらえる筈だ」
確かにプロといえばプロだが信用出来ないし
戦闘能力も無い人物を巻き込むわけにはいかない
「ちなみに皆さん中々の戦闘能力でね、
あの背の高いハンチング帽の男がいただろう?
彼は自分の情報誌を馬鹿にしたマフィアを
たった一人で乗り込み潰した伝説を持つ厄介さんだ
ドーナツを食べてたバイクスーツの女性は
知人の子供を助ける為に隠し武器庫を爆破し
騒ぎに乗じて一部の騎士団と大捕物を起こした、
これまたとんでもガールなわけだ協力はともかく
利用し合えばいい、勿論情報も必要だろう?」
つまりは情報をもらって事件に発展した場合のみ
協力するって事か?そんな状態で協力出来るのか?
「まずはシュガーホールズでドーナツを買ってこい
それを奴等に渡して依頼をしたいと伝えれば
依頼料はこちらで出そう、上客には優しくせんとな」
それは有難いがあの人達に関わるのが心配なんだが
本当に大丈夫なんだろうか俺は取り敢えず聞いた店に
行きドーナツを持ち帰る事にした確か買って帰るのは
オールドファッションのプレーンだったよな
店の場所は宿から近くに有り地図看板を見かけた
宿の名前は黒煙砦というらしいあの店主らしい
取り敢えず店に着いた俺はカウンターで持ち帰りの
オールドファッションドーナツを買った
勿論プレーンだが何かこれに意味はあるのだろうか?
「ありがとうございました!」
良い感じの店だった、俺は何をしてるんだろう?
取り敢えず宿に帰ってドーナツを配らないと
宿の扉を開くとカランと音が鳴る
「あのこれ皆さんで分けて食べてください
それと依頼を出したいのですが、良いですかね?
依頼料は先程一緒に来た背の高い青年が
払ってくださるので、幾ら程いるか聞いても
良いですかね?後で払ってもらいますんで」
箱を開けようとした手が止まる確かに
怪しいし手も止まるよな、どうするべきか?
「アレは兄ちゃんのパトロンか何かなのか?
どうもアンタ自身只者じゃない気がしてな、
腕のある剣術士か訳アリの貴族だろ?
何つうか手の感じマメや擦れた感じは剣士だが
ハイエルフに混血の獣人に金持ちと貴族の剣士
まったく関係性が分からない、何なんだ?」
と背の高い髭の男が俺に尋ねてくる、う〜ん
少し考えてみたがよく分からない、大猫の店主は
俺にとって何なのだろうか、保護者ではないし
パトロンて程、金で繋がって無く、友人じゃないし…
「彼はただの悪友ですかね?たまに世話になるが
厄介ごとを回されたり彼に協力してもらったり
結構頼りになりますし、腐れ縁になるんですかね?」
俺がそう言うと皆はドーナツを箱から出し
食べ出す依頼を受けてくれるのだろうか?
「私からも聞きたいんだけど、みんなは
他所の国からわざわざここまで来たんだよね、
それってどんな事件を追ってきたの?」
今は正直に言った方がいいんだよな?
「事件というかとある人物を探してるんだ
みんなシトラス、レモ=ネードてマフィアの
一員らしい人なんだけど知ってれば教えて欲しい
いや探し出して力を封じないといけないんだ
幾つかの組織を移動して逃げ延びてるらしいんだ」
誰か反応しないかと思ったがその様子は無い
「つまりその組織を渡り歩く蝙蝠を
見つけ出し退治する為に来たお貴族様か
普段ならあまり関わりたくないが任せてくれ
この痩せた小柄な男はうちの魔導技師で
町中に魔道具を飛ばして調べたり出来る」
ウォホンと咳払いして話だす
さっぱりした白髪で小柄で眼鏡髭
腕を出したジャケットとデニムに
いでたちの初老頃の男性が言う
「魔道具は飛ばす為にあるわけではない
擬似動物型のカメラマイク付き装置とか
バレにくい物をちゃんと使う何なら排水溝
の魔物探しとは違って色々人用の装置を使う
ワシをただの耄碌爺だと思わん事だ
ワシはジュリー・ボンじゃよろしく!」
彼が名乗ると次にライダースーツの少女が
「私はスー・シュ=ロール勇敢なお貴族様
助けるから頼りにしてね、ドーナツありがとう」
そして背の高い壮年の男性が挨拶する
「言い忘れたなバーボン・ラブ=ロック
まぁ頑丈さには自信がある期待してくれ、
まぁ、今回の件は俺の領分だ何せ相手が
マフィアだこういう事件は騎士隊時代からの
腐れ縁慣れているから、期待してついて来い」
何やらもう一人仲間がいるが放っておいても
事件に関わって来るらしく俺達は事件の調査を
始め出した何だか気になるが多いなら頼れる
調査中会えればいいが俺たちが分かるだろうか?




