↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に召喚された俺たちですが、どうやら仲間を殺さないと帰れないようです   作者: 高野
【2章】坂口討伐への道

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/33

【27話】初見殺しの技

「おい……何をしたんだ?」


俺は腹部を押さえながら、澁谷を睨みつけた。


今の攻撃は何だった?


確かに、澁谷は刀を振った。しかし、俺との距離は六メートル以上も離れていたはずだ。


それなのに、まるで目の前で斬られたかのように攻撃を受けている。


しかも、俺のユニークスキル【不動】を貫通していた。


「あれまぁ、まだ分からへんのか?」


澁谷は刀を肩に担ぎ、余裕たっぷりに笑った。


「せやなぁ。特別に教えたるわ」


「……」


「俺はな、あらかじめ好きな場所に斬撃を設置できるんや。そして、好きなタイミングで発動させられる」


「斬撃を……設置?」


「そういうことや。あんたが気づかんうちに、そこら中に仕掛けとったんよ」


なるほど。


つまり、こいつは事前に斬撃を仕掛けておき、相手が油断した瞬間に発動させることができるのか。


目に見えないうえ、いつ襲ってくるのかも分からない。


まるで透明な地雷だ。


「厄介な能力だな……」


俺は周囲を警戒しながら、ゆっくりと後退する。


下手に動けば、またあの攻撃を食らう可能性がある。


それに、先ほどの一撃で分かったことがある。


こいつの攻撃は【不動】を貫通する。


通常の攻撃なら、【不動】によって受けるダメージを大幅に抑えられる。だが、澁谷の攻撃にはそれが通用しない。


あと二、三回も攻撃を受ければ、俺の命も危ういだろう。


一方で、澁谷自身の防御力はそれほど高くないように見える。


ならば、やることは一つだ。


相手の攻撃を警戒しながら、こちらの攻撃を叩き込む。


「どうしたんや? さっきまでの威勢はどこ行ったん?」


澁谷は刀を構えたまま、じりじりと距離を詰めてくる。


その表情には、まだ余裕があった。


おそらく、自分の能力なら俺を倒せると確信しているのだろう。


だが、俺だって黙ってやられるつもりはない。


俺はバッグから予備のナイフを取り出す。


俺には、こいつの能力に対抗できる手段がある。


「震空剣!!」


俺はナイフを握りしめ、その場で思い切り振り抜いた。


「……は?」


澁谷は一瞬だけ目を丸くした。


しかし、すぐに表情を緩める。


「なんや? そんなところで素振りして、どないしたんですか?」


どうやら、俺が何をしたのか分かっていないらしい。


その直後――。


ザシュッ!!


「ぐっ……!」


澁谷の胸元に、見えない斬撃が走った。


「グゥッ!!」


澁谷は苦しそうに声を漏らし、胸元を押さえる。


「な、なんや……今の……」


俺はその様子を見て、確信した。


やはり、当たった。


これが【震空剣】の力だ。


剣を振ることで、離れた相手にも斬撃を飛ばすことができる。


しかも、その斬撃は目に見えない。


澁谷の能力と同じように、初見で対処するのは難しいはずだ。


もちろん、何度も同じ攻撃を繰り返せば、いずれ見切られる可能性もある。


だからこそ、今の一撃で決める必要がある。


「どうやら、効いたみたいだな」


「……あんた、何をしたんや?」


澁谷は胸元を押さえながら、ゆっくりと刀を構え直した。


先ほどまでの余裕は、少しずつ消え始めている。


「なんや……あんたも、そんな技を持っとったんか……」


「ああ。そういうことだ」


俺は剣先を澁谷へと向ける。


澁谷の攻撃は確かに強力だ。


一歩間違えれば、こちらが倒されていたかもしれない。


だが、俺にも切り札はある。


相手の攻撃が届く前に、こちらの攻撃を当てればいい。


この勝負――俺の勝ちだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
そうだね。楽しそうだね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。