レンゲソウ
<<拷問4日目>>
何も思い出したくない。
今は三人とも同じ部屋にいる。
レンはとりあえず生きている。
マミは裏切り者じゃなかった。
<<拷問5日目>>
昨日と同じ。何も書きたくない。
私とマミが向かい側の牢に移された。
レンはずっとお腹をさすっていた。
私たちはもう助からない。
死が確定した。
<<拷問6日目>>
レンが壊れた。
お腹をさすりながらずっと何かを呟いてる。
向かい側の牢からは腐臭がする。
私もじき殺される。
だからもう何も書かない。
ああなんということだ。
三日間眠ることなく拷問に耐え続けたトキくんが、ついに死んでしまった。
とても辛いなあ。
次はレンくんの番だ。
レンくんはトキくんと仲良しだったそうじゃないか。
絆が深い。
素晴らしいことだ。
次に行う拷問。
これは絆が深ければ深いほど、良いスパイスとなってくれる。
ああ、楽しみだなあ。
ついに朝がやってきた!
アサイ様より拷問内容を任されしこのクルクマがついに魅せます、甘美の催し。
誰もが貴方の姿に酔いしれることでしょう。
皆皆様方、ソーセージはご存知で?
その通り!
肉の腸詰めです!
とてもとても美しく、美味しい、素晴らしき食品です。
こちらに用意しますは一人の女の死体。
名をトキと申します。
既に若干の腐敗臭がしていますがまぁいいでしょう。
そしてこちらの特注椅子にはもう一人の女。
名をレンと申します。
この二人は仲間であり、親友であるため、それはそれはとても深い絆で繋がっていたことでしょう。
スパイスとしては最高。
それだけで十分なほどです。
ではまずは女の死体。
これを指先から
もう辞めて。書かないで。見せつけないで。私がちゃんと書くから。
私たちは玩具だった。ただ娯楽のために弄ばれる玩具。使い捨ての生き人形。アサイは初めから知っていた。私たちが情報なんて持ってないことを。それは裏切り者が紛れ込んでいたんだから当然のことだ。もう助からない。逃げられない。そんなことをする勇気も根気もない。初めからずっとそうだったのかも。今までのは一体なんだったのか。いっそのこと、何も感じなくなれればいいのに。
ーーーー閲覧不可ーーーー
レンに行われた拷問内容はこれで全て書き出した。
これからこの内容を復唱する。
ーーーー閲覧不可ーーーー
ごめんなさい。許して、みんな。頭がぐちゃぐちゃ。6日目から今日で何日経ったのかわからない。ずっと眠ってない。今は私が拷問を受けている番。内容は睡眠妨害と日々のことを思い起こしながらノートを書くこと。後は私がノートに書いたレンに行われた拷問方法を何回も復唱すること。それだけ。目は閉じられない。目の前の牢には腐っていくレンとトキがいる。マミはどこに連れて行かれたのか。頭がフラフラする。意識があることが自覚できない。考えがうまくまとまらない。何度も何度も復唱したせいか、あの光景が頭にこびりついて離れない。忘れたい。全部忘れてまた八人で、、、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。忘れようとしてごめんなさい。許して。マミ。どこにいるの。無事なの。私はまだ生きてるよ。
マミさんならもうすぐ戻ってきますよ。
ほんと?
はい。
あなたの名前は?
ケイです。
ソー グッド。




