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決戦エーレ湖畔の戦い2

まさか、再び戦艦に潜り込むことになるとはな。我々はカーリナの乗る戦艦に、エルフ国王派の兵隊に扮して乗り込むこととなった。


「ふふ、奴めこの間の借りを返してやる。切り捨ててオークどものエサにしてやる」

軍刀を握るエリゼ中将、口元に対して目は全く笑っていない。


隊員たちにマップスキルを発動させ、解析を開始させた。船内のカーリナがいそうな位置を素早く絞らせた。


「やはり戦艦の尾部動力炉付近が怪しいか」

魔力探知スキルを持つ者も同じ結論を出した。


部隊は国王派に紛れて船内への侵入を開始した。




~ 戦艦内 動力炉の間 ~

「カーリナ様、解析が完了致しました。こちらの禁書をお持ちください」

「あら、随分早く終わりそうね」

カーリナは禁書を片手に長い詠唱を唱え始めた。



特殊部隊は前回同様、通気用のダクトを通り動力炉を目指していた。

他の2隻に潜り込んだ特殊部隊は、敵船内の弾薬庫への侵入を開始、弾薬庫に爆薬を仕掛けるため狭い通路を駆け抜けていた。


外の観測班が湖の湖面に渦ができ、竜巻のような水流が上空に立ち上ぼるのを確認した。

上空へ上がった水は四方に広がり、湖の周囲の村々に大雨となって降り始めた。


観測員A「始まってしまった。」

観測員B「終わりの始まり、か、、」


王国の騎士達「作戦は失敗か。総員撤退しろ!」


湖の水位は凄まじい勢いで下がっていく。

湖底の古代エルゼ帝国の遺跡が姿を現し始めた。


エリゼ「おい!カーリナ!貴様の目論みはここまでだ!大人しく投降しろ!」


カーリナ「もう遅いわよ」

既に詠唱を唱え終わったカーリナがそう言うと、動力炉の壁面が開かれ外の景色が見えた。


エリゼ「あれが古代帝国、遅かったか」

湖底の最深部に古代神殿ユピテルが見える。

神殿の脇に横たわる巨人。錆びた鉄の鎧にも見える。全長は目測で50メートル近いサイズだ。


巨人には両足がなく、そこから高温の有毒ガスが吹き出している。高温のガスは小規模の爆発を断続的に引き起こしていた。伝承にある帝都を沈めた爆発はあれが原因か。


カーリナ「あと少し、あと少しで私がこの世界を作り帰るの。悪いけどあなたたちにはここで死んでもらうわ。フフフフ」


俺は手持ちのレボルバーを連射したが、衛兵たちがカーリナの盾になる。


エリゼ「ここは私がやる」

エリゼは剣を抜き、詠唱を構えた。

"Dunkler Mond Nacht!(暗き月の夜!)"


視界が一瞬暗くなった。次の瞬間、エリゼが光を放つ剣で禁書を掴むカーリナの腕を叩き落とした。


「ガァァァァッ!!くそっ!雌ブタ!」


「相変わらず口の悪いお嬢さんだ。この間だの借りは変えさせてもらうぞ!」


しかし、次の瞬間には切り落とされたカーリナの腕は再生し傷跡からは無数の触手が!!


「貴様!もはや人で失くなったか!」


「ふふ、そもそも私は人間ではない。エルフだ。私はより高貴な存在に生まれ変わり、世界を作り替えるのだッッ!ぅうっ、ウワァァァァァァァッッ、ガギギギギ」


カーリナの体が溶け始め、高速で動く無数の触手に隊員たちが刻まれていく。


俺は残りの拳銃弾を全てカーリナに撃ち込んだ。完全な気休めだ。カーリナは既に巨人と同化を始め、治癒力はもはや化け物なみだ。


「遅い、遅すぎたんだ。」


俺は絶望しているエリゼを抱え、開いた隔壁から地面へ飛び降りた。


「総員撤退!撤退しろ!今すぐ湖から離れるんだ!」


隊員たちは一斉に馬で湖から遠ざかった。俺もエリゼをその場を遠ざかる。巨人が湖の固定からゆっくりと這い上がってきた。

もはやヒト型を保てなくなったカーリナは間然に吸収された。


そこから巨人は動きを止め、完全に停止した。


俺たちは湖のある小高い山を一目散に駆け降りた。その時、凄まじい光で一瞬視界を失った。次の瞬間内蔵が震えるほどの爆音がした。俺たちは遅れてやって来た爆風に馬ごと吹き飛ばされ意識を失った。


体が痛い。目眩もする。

立ち上がり振り替えると湖の方に爆炎と火球が上がっていた。

巨人の左腕が爆発し、湖の近くにいた生物は全て蒸発。爆発の衝撃は旧フリードベルク市街にまで届いたという。


「中将!エリゼ!無事か!」

「あぁ。私がしくじったせいだ。面目ない」

「そんなこといってる場合か!フリードベルクまで退くぞ!」


俺はひたすら馬を走らせ、バドゥーたちと合流。東エルフ共和国へと撤退を開始した。


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