カーリナの策略
「アルト、お前たちに帝都を任せる」
「わかりました!お任せください!」
俺はドワーフと東エルフの軍、第二エリゼ軍団と一部の部隊をガルマニア帝都に残し、我々は北部の王族たちがいるエーレ湖畔へ向かうことになった。
北部地方討伐隊
指揮官エリゼ・マリーナ
参謀 ユーキ・ハルバート
第一エリゼ軍団7500名、魔道歩兵19600名、
魔道騎兵5850名、砲兵1000名、野戦砲を80門
戦車15両。
編成はこの通りで、翌日の早朝に帝都をあとにした。
王家の連中が大型のヒト型古代兵器を呼び起こす前になんとしても到着し、巨人の起動を阻止しなければならない。
俺は有益な情報がないか、古エルフ語文献を漁った。
ヒト型兵器の名称はゴリアテ。「ゴリアテは都を破壊した後に湖底の神殿付近に眠る。」か。本体が沈んでいる正確な位置はまったく特定できそうにない。やはり潜ってみなけらばならないらしい。
俺泳ぎ得意じゃないんだよなぁ。
~ ガルマニア南部諸都市 ~
「カーリナ様、帝都を脱出した軍事政権の幹部どもを全て暗殺いたしました」
「仕事が早くて助かりますわ。では古代兵器を取りに行くとしましょうか。全艦浮上開始!」
カーリナ率いる3万の兵を乗せた空中戦艦3隻が飛行を開始した。その下には、北へと走り出す100万の兵がまるで獣の群れのように蠢いていた。
「すごい数ね~まるで水牛の群れみたい!」
~ 4日後のガルマニア帝都 ~
ドワーフ指揮官「んだと?!それは本当か?!報告と違うだろ!!」
アルト「だいぶ、いやかなりヤバイですぜ」
4日前に南部方面で確認、報告されたエルフの大軍が、1週間かかる距離を4日で移動、なんと帝都まであと20キロの地点まで迫っていた。
兵士A「繰り返し申し上げます!敵の軍勢は100万以上です!撤退すべきです!」
ガルマニア帝都に向け、エルフの民兵100万以上の大軍団が津波のように押し寄せる。
ドワーフ指揮官「おかしい。南の都市から二、三日で到着するのはあまりにも早すぎる。まさか魔薬か?!」
アルト「魔薬ってなんすか???」
ドワーフ指揮官「魔薬ってのはな、強烈な魔力増強剤。使えば体の身体能力と魔力が数十倍まで跳ね上がるが、簡単な話を聞く以外の思考能力がほぼ停止する。」
アルト「つまりそれって」
ドワーフ指揮官「ああ、おそらく数に任せて痛覚も知力も全て失った狂った連中が帝都に流れ込んでくるぞ!」
新兵器の戦車8両と大砲が120門、軍の火力の大半を残して行ってくれたのはありがたいが全く足りない。
第二エリゼ軍団13650名、砲兵大隊2000名
東エルフ義勇軍歩兵7500名
ドワーフ軍団23500名 総勢46650名
対して敵の兵力は魔薬で狂った100万以上の大軍。薬の効果が切れれば、奴らは当分脱力して動けなくなるだろう。日数を逆算して、おそらく今日を乗りこえれば5日目の明日、効果が切れるはずだ。
ドワーフ指揮官「仕方ない。多勢に無勢もいいとこだ、撤退戦を開始する!いざって時は俺が全責任を追う!」
アルト「じ、自分も責任を追います!」
ドワーフ達「バーカ若いのは責任じゃなくて経験をとるんだ!」
ドワーフ指揮官「いいか!俺たちは殿をつとめる!気合い入れてけお前ら!」
ドワーフたち「おおおおおお!!!」
こうしてアルトを先頭に、東エルフ、砲兵隊、戦車隊、ドワーフの順で帝都脱出作戦を開始した。




