表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
探偵は胸を揉む  作者: リチャード裕輝
【Lv.1の童貞探偵】異世界で俺の性魔術解析が世界の穢れの記録を暴くが、魔王に童貞を独占予約されました

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

186/196

【Lv.1の童貞探偵】異世界で俺の性魔術解析が世界の穢れの記録を暴くが、魔王に童貞を独占予約されました 第二十六章 その1

第二十六章 その1:終焉の玉座


〜Lv.∞の双丘と、清浄なる敗北〜

魔王城の最奥、重厚な扉が開かれた瞬間、奏太の肺から全ての酸素が奪われた。

そこに鎮座していたのは、禍々しい玉座さえも自らを着飾る装飾品に変えてしまうほどの、絶世の美女。全生命の「穢れの記録」を象徴するような、暴力的なまでの質量を持つ魔王ルクセリア(Lv.∞)であった。


「……え? 魔王って……女だったのか……?」


奏太が呆然と呟くのも無理はない。彼女の存在自体が空間を歪ませ、入り口に立っただけで奏太の生存本能が「死」を叫ぶ。だが、同時にその圧倒的な美しさと、はち切れんばかりの巨乳に、魂を抜かれたように視線が吸い寄せられる。


「ククク……ついに来ましたか。究極の素材を仕上げる、最後の舞台です!」


レイジが狂気に満ちた笑みを浮かべ、古剣を抜き放つ。

「『伝説剣技:絶界・虚空一閃』!!」


牽制の一撃。空間そのものを削り取り、消滅させる絶対切断。しかし、ルクセリアは退屈そうに、自らの豊満な胸部を細い指先で弄るのみ。

斬撃は魔王の柔肌に触れる数ミリ手前で、まるで最初から存在しなかったかのように、虚無の彼方へと飲み込まれ霧散した。


「……おや。かすりもしないとは……ならば、こちらも『正装』でお相手しましょう」


レイジが静かに服を脱ぎ捨てた。全魔力の解放に伴い、衣類が塵となって消え去る。

露わになったのは、鋼の彫刻のように鍛え抜かれた肉体。そして、その股間にはLv.9999の全魔力が猛烈な熱量と共に収束し、天を衝くほどに猛り狂う「覇道の巨根」が屹立した。それは、不条理を穿ち、魔王の心臓を射抜くための「神の杭」に他ならない。


「では、ユリア殿、共に行きますよ!」


「了解しましたわ、レイジ様!」


ユリアが魔力回路を焼き切らんばかりの出力を絞り出す。


「聖なる裁きを受けなさい! 『聖域の福音ホーリー・レイ』!!」


純白の光極大魔法が玉座の間を白一色に染め上げる。しかし、ルクセリアは瞳を細めることすらしない。


「効きませんの!? ならば、これならどうです! 『闇属性禁忌:奈落の劫火ヘル・フレア』!!」


光の残像を塗りつぶすように放たれる地獄の業火。対極の闇属性極大魔法による激突がルクセリアの身体を包むが、彼女はその巨乳の間に炎を閉じ込め、快楽の熱へと変換して消し飛ばした。


「……厳しい。これほどの高火力でも、まるで届いていないとは」


レイジの瞳が鋭く細められた。彼は自身の剣技が「手応え」すら残さなかった事実に、戦慄ではなく奇妙な冷静さを抱いていた。


「……おや……違うな。あれは“防御”じゃない」


一瞬の沈黙の後、レイジは確信を持って言い切る。


「空間そのものを削り取っている。私の剣と同質の現象だ。だが、私とは比較にならんほどの遥かに上位の理だ。攻撃を受け止めているのではない――“存在ごと消している”のだ」


視線が、魔王の暴力的なまでの双丘へと向く。


「一見、胸で吸収しているように見えるが……あの突起の二点。あそこに極小の特異点が発生していて、ブラックホールのように、触れたものを空間ごと“外側”へ弾き飛ばしているのだ」


ユリアが息を呑み、自身の震える指先を見つめた。


「……だから、私たちの魔法も、物理的な質量も……」


「ああ。届く前に、この宇宙の座標から消去されている。どれほど鋭利な刃を向けようと、対象が“存在しない空間”に置かれている以上、干渉のしようがない」


「つまり……攻撃は届いてすらいない、ということですの?」


「ああ。だが、方法がないわけではない」


レイジは静かに剣を構え直した。その声には、冷徹な分析と、それを上回る狂気的な確信が混じる。


「ブラックホールを押し潰すほどのエネルギーを叩き込む。相殺では足りない――上回り、ねじ伏せるしかない。消去が追いつかなくなるほどの質量を、一点に叩き込むのだ」


わずかに間を置き、レイジはユリアを見た。それは相棒への信頼というより、共に地獄へ落ちる道連れへの誘いだった。


「ユリア殿。ここからは加減なしだ。この世界ごと消し飛ばす覚悟でいく。……貴方の魔力回路を、この一撃のためだけに焼き切ってもらう」


ユリアは一瞬だけ目を伏せ――すぐに、狂おしいほど美しい笑みを口元に浮かべた。


「……ええ、望むところですわ。レイジ様となら、世界の一つや二つ――壊してみせます。私の魂ごと、貴方に捧げましょう」


そのやり取りを横で見ていた奏太が、堪らず一歩踏み出す。


「待ってくれ! 二人とも、そんな無茶をしたら……!」


だが、レイジの左手が、鉄の枷のように奏太の肩を制した。


「久我様。私に任せてください。……貴方は、その眼でルクセリアの弱点を探すのです。私たちが命を燃やし、その『消去の理』を一時的にでも飽和させた瞬間――必ず、彼女の『穢れの記録』に隙が生まれる」


レイジの瞳が、血を流しているかのように真っ赤に発光する。


「私達が倒せればそれで良いのですが……もし、この一撃が防がれたなら。その時は、貴方の『性魔術解析』だけが、唯一の反撃の糸口になる」


レイジは奏太から手を離し、ユリアの隣へと並んだ。二人の間から、この世のものとは思えない赤黒い火花が飛び散る。


「ユリア殿! 二人で同時に、存在の全てを消し飛ばす『ダブル』で行きますよ!!」


「了解いたしましたわ、レイジ様! ……愛していますわ、共に滅びましょう!!」


レイジの「覇道の杭」から溢れ出す、空間を圧壊させるほどの魔力。ユリアの全生命力を変換した絶望の呪い。二つの特異点が融合し、玉座の間は物理法則が崩壊した白銀と漆黒の渦に呑み込まれていく。

その中心で、ルクセリアは依然として退屈そうに、自らの乳房を寄せて弄りながら、獲物が放つ最後の輝きを待っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ